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第11章 二人の女性が夫を争う

絡み合いを堪能し、名残惜しそうに 純凰 はようやく 身を起こした。

俺 の目には、ここの女 は以前の世界の小女 と何ら変わらない ように映った。

一度情に溺れれば、人を うんざりさせるほど 甘えてくる。

純凰 もそう だった――俺 と何万回も キスをしてから、ようやく起き上がった。

彼女の紅い唇 が確かに魅力的 で、俺 も少し 堪えきれなかった が、

さすがに それ以上 は無理 だった。


「よし、行って早く戻って来い。長くかけるなよ。

女皇が怒るぞ 」


俺 は小女 の嫌がる様子 を見て、服を着るのも カタツムリのように 遅い のに焦れた。

床に散らばった服 を拾い、あの真紅の下着 を丁寧に着せてやった。

跳ね回る 二匹の白兎 を隠し、彼女の最後の風景 を覆い隠した。


俺 は彼女を送り出し、再び ベッドに横たわった。

心の中で 妄想にふけっていると――


「バンッ!」


寝室の扉 が押し開けられた。

俺 は飛び上がるほど驚いた。

振り返ると、純凰 が顔を青くして、怒りを漲らせて いた。

さっきまであんなに可愛かった小さな口 が、今は つんと上を向き、震えているようだった。


「嫁よ、どうしたんだ? 」


この様子 は聞くまでもなく 怒っている のだ。

だが――彼女のような大将軍 が、誰に怒りを買うというのか?

俺 は関心を示さねばならない。

たとえ本当に 誰か が彼女にそんなことをした としても、俺 はそれほど心配しない。

あのクソジジイども が俺 に与えた力 がどれほどか はともかく、

俺・戦狼 は決して 損をしない男 だ。


「腹が立つ! 腹が立つわ!

旦那! あの小娘が 女皇に頼んで、あなたを自分に寄越せって言ってきたのよ!

まったくもって 言語道断! 言語道断よ! 」


純凰 という美人将軍 は今や 戦鎧をまといながら、

まるでいたずら小娘 のように手足を振り回し、

その様子 は言うまでもなく 怒りに満ちていた。


「ああ、それくらいなら、お前が断ればいいじゃないか 」


俺 の心の中 では、あの絶世の小姫君 を裸にして、

本当に 誘惑の色 があるかどうか 確かめてみたい という欲求 もあった。

なぜならあのキス の時、彼女の膨らみ を感じ取れた からだ。

豊かではないが、それでも 俺 をひどく 渇望させた。

だが――この小女 の前 で、それを 露わに するわけにはいかない。

今は 彼女が俺を愛している が、それでも 「男軽女重」 の伝統 は、一朝一夕に 慣れるものではない。


「はあ……旦那、そんなに簡単じゃないのよ。

内宮から 聞いた話 では、昨夜あの小娘は一晩中泣き明かした んだって。女皇も詔勅を下して、あなたを私と一緒に宮中に連れて来いって 」


内宮 とは女皇の清き居所 であり、一般の護衛 と、

女皇の遊びのために 選び抜かれた 美しい男たち だけがいる 場所だ――

現代の宮殿にある いわゆる「玩物」 のようなもの だ。


だが――雲ここ女皇 の辛い人生経験 により、彼女は男に対して特別な拒否感 を持っている。

そのため 雲国 の内宮 は常に 男の禁地 であり、侵入者は 殺無罪 だった。

しかし今回、最も権威ある詔勅 を発して 男を宮中に入れる という。

それが 純凰 に不安 を与えていた。

――まさか、本当に この男を手放せと言うのか?

いや、絶対に――もし本当に 私を 強要するなら、女皇姉、あの時の約束を破っても 構わない と。


この美人将軍・嫁 の話 を聞いて、俺 は思った――

俺 はいつの間にか 品物 になっている のか?

しかも 皆が欲しがる 品物に。

俺 に人権 はないのか?

少し 腹が立った。

くそっ、本当に 俺 が殺戮を始め、一人ひとり 強姦して

彼女たちの考えを変えなければならないのか?


だが――目の前の小女 の表情 が、焦り から次第に 決意 へと変わり、

揺るぎない覚悟 を示している のを見て、

俺 は思った――彼女も 何か 考えがあるのか?

へへへ――彼女は大将軍 だ。手下も大勢 いるだろう。

この美男のために 反乱を起こす かもしれない?

まあ、まずは 様子を見よう。

俺 という美男子 にどれほどの魅力 があるのか、確かめてみよう。

一瞬で、俺 は無限の妄想 に陥った。


「旦那、行こう。一緒に宮中に行くわ。

絶対に あなたを置いて行ったりしないから 」


純凰じゅんほう の表情 は、戦場に立った時のように、

勝負を決する一瞬、果断かつ豪気 に満ちていた。

まさに 女傑の気概 であり、俺 は思わず 魅了された。


俺 は何の意思も示さず、純凰 も問わなかった。

ただしっかりと 俺 の手 を握っていた。

その後ろの純鷹 はひどく緊張 しているようで、

歩くときでさえ 腰の月牙刀の柄 に手を当て、

本来なら美しい澄んだ瞳 は今や 鷹の如く 鋭い光 を放っていた。

長年の戦いの日々 は無駄ではなかった。

彼女の身には 無意識の殺気 が漂っていた。


当然、他の護衛たち も同じ だった。

誰かに指示されるまでもなく、純鷹隊長の気配 と気勢 を見て、

自然と 戦闘態勢 を整えていた。

まるで これから斬り合いが始まるかのよう な気勢 だった。

最初は 面白い大芝居を観られる と思っていた が、

この様子を見て、俺 は少し不安になった。

こんなに多くの 美しい女性兵たち に、俺 のために

殺し合いをさせる のは忍びない。

いっそ皆が武器を捨てて、俺 が愛し合ってやれば 両全其美 ではないか。


それは 輝かしい巨大な建築物 だった。

将軍府 よりどれほど 優れているか 分からない。

精緻な彫刻が施された 梁や垂木 は、並みの者の想像を超えている。

ここにあるのは 木と石 だけ――まるで 巨大な天然の芸術宝庫 のようだ。

俺 がいた時代 なら、これらはすべて国宝 だ。

もし いつか 戻れるなら、必ずいくつか こっそり持ち帰って、

俺・戦狼 を億万長者 にして、天下のかわいい女の子を ナンパし尽くす 志望 を果たしたい ものだ。


小川 を渡り、蓮華の池 を通り、百花园 を抜け、御風亭 を過ぎて、

俺たち一行 はある巨大な庭宮の門口 に到着した。

そこには多くの女護衛 が集まり、警戒は厳重 だった。

俺たちの姿 を見ると、一人の 絶美で艶やかな 禁衛の首領 が歩み寄ってきた。

彼女こそ、あの日 城門で 俺 に好き放題された 柔城都統・花月 だった。


彼女の顔 には期待に満ちた 英気 が溢れていた。

だが今 はただ 情動的に 俺 を一瞥した だけで、

すぐに 俺 の隣の純凰 に向き直った。


「純凰将軍――お手伝いしましょうか? 」


彼女はおそらく 事の次第 をすでに知っていた のだろう。

ただ知らなかったこと は――純凰 がすでに 俺 の女 になっている ことだ。

小姫君 が理不尽に 俺 という男を奪おう としている と思っていた。


「結構です。私のことは私が処理します。

花月――すまないが、この男はお前に譲れない 」


純凰 の顔 には柔情 が溢れ、自然に 俺 の腕 を絡め、

花月 に俺 の所属 を宣言した。


花月 は一瞬 呆けていた。

彼女は自分の目 を信じられなかった――

たった一日 の間に、この女将軍 がこの男を好きになった と?

自分も 心の底で 渇望していた この男を。

真夜中の夢 に現れた あの唇の甘美 は今も残っている。

彼女は自分の未来 を思い描き始めていた――幸福な日々 を。

しかしその幸福 は、この一言 で一瞬のうちに 霧散した。

俺 が彼女と擦れ違う 瞬間、

彼女の 悄然と流れ落ちる涙 がはっきりと見えた。

それは あまりに かわいそうで、孤独で寂しげ だった。


「純凰将軍、到着――! 」


宮中 から一声の高吼 が響き、門口の護衛たち は即座に 背筋を伸ばし、

この 高権の純凰将軍 に対する 尊栄 を一層 厳粛に 示した。

一方俺 は彼女たちの目には、ただの男 に過ぎなかった。

取るに足らない男――一抹の驚艶 を除いて、何の感情 も抱かれなかった。


二人の護衛 に導かれ、俺 と純凰・嫁 は

雲国最高の権力 を象徴する 柔い殿 へと足を踏み入れた。

後ろの従者たち は門口に残され、召しなければ 入ることはできない。

そして 俺 は、柔い殿に足を踏み入れた 最初の男 となった。


「わあっ! 本当にあなたね! 来てくれた! 会いたかった! 」


俺 が周囲の様子 を見る間もなく、一人の人物 が俺 にきつく抱きついた。

言うまでもなく――それはあのかわいそうで絶世の 小姫君・柔伊 だった。


隣の純凰 は目に怒り を宿し、まるで 最愛の男 をこの小娘に奪われた かのようだった。

蹴り飛ばしたい ほどだったが、必死に その衝動を抑えた。

ここは柔い殿 であり、雲ここ女皇 が高く座している。

誰も 狼藉を働くことはできない。

純凰 も軽々しく 皇威を犯す わけにはいかない。


「鳳将・純凰、女皇陛下に拝謁いたします 」


どんなに 姉妹 でも、君臣の礼 は行わねばならない。

だが 純凰 は口ではそう言いながら、その目は ずっと 隣の小姫君 を見つめていた。

この男が奪われる のを恐れて。


「ご免あれ。ご免あれ。親しい姉妹だ、堅苦しくするな。

純凰…… 」


女皇 の言葉 は最後まで 聞かれなかった。

一国の皇 の言葉 をこれほど無礼に遮る ことができるのは、

あのいたずらな 小姫君 だけだ。


「皇母! 彼よ! 彼なの! 私が欲しいのは彼なの! 」


小姫君・柔伊 の甘え上手な手腕 は一流 だった。

彼女は母親に圧力をかけ始めた。

口を開きながら、その小さな手 で俺 の大きな手 をしっかりと握り、一刻も離さない。

こんなに可愛い小美人 に好き放題される のは、俺 も嫌ではなかった。

ただ――隣の純凰嫁 が少し緊張していた。


「旦那、こっちにおいで 」


純凰 も口を開いた。

しかしその「旦那」という顫える声 が、俺 に全身の震え を与えた。

まさか、お花畑 のように?


だがそれでも俺 はこの小美人の 柔らかい手 を離し、

自分の嫁 のそばに歩み寄り、彼女を支えた。

しかし過剰なことに、この純凰という女 は俺 の支えに乗じて、

全身を 俺 の腕の中に 寄り添わせ、十分な演出 をしてから、

女皇に 微笑みかけながら 言った。


「雲ここ姉さん――申し訳ありません。昨夜、私が貰い受けた男です。

まさか あなたが こんなに早く ご存知とは。

こんなに早く お祝いをありがとうございます。

心姉さんのご好意、ありがたく頂戴いたします 」


――これがお祝い だろうか?

違う だろう。そうでなければ、なぜこんなに緊迫している?

俺 も彼女と少し離れよう と思った が、彼女は許さない。

こっそりと 小さな手 を俺 の腰 に伸ばし、力いっぱい ねじってきた。

俺 は耐え難い表情 を浮かべた。

その異様な表情 は、感動 なのか動揺 なのか、自分でも分からなかった。

ただ一つ分かったこと は――この小娘、心が 本当に 鬼のように 酷い ということだ。痛い!


「そ、そうだ。そうだな。嫁よ、お前の言う通りだ 」


この時 は彼女の言うことを聞くしかない。

彼女の おいしいところ を 全て 奪った のだ。

二度 や三度 の尻叩き くらいは我慢しよう。


しかし誰か が我慢できなかった。

あの小姫君 はそれを聞いて、跳ね上がるほど 慌てて、

俺 の手 を掴み、大声で叫んだ。


「やだ! 私は 我慢しない!

叔母は母さんを騙してる!

この男はあなたのものじゃない! 私のものよ! 私のものなの! 」


その悲痛な叫び声 は、俺 の心 を痛ませた。

この小娘 がこれほどまでに 俺 を好き だとは思わなかった。

そのかわいそうな小さな身体 を必死に 引っ張って、

俺 と純凰 を離そうとする。


俺 は言葉を失った。

以前 は男が女のために 喧嘩する のしか見たことがなかった。

こんな状況 は初めて だ。

しかも 主役 は俺 だ。

上座の雲ここ女皇 も呆けていた――事態は彼女の予想を超えていた。

彼女はまさか、たった一晩 で、

男が嫌いだと公言していた 2番目の妹・純凰 が、

この男を すでに 自らの寝室に 迎え入れていた とは思わなかった。


心の中では 小姫君を宥めよう と思っていた――

まだ幼いのだから、二年待っても 構わない と。

だが 嫁の純凰 は決して手を放さない。

俺 にどうしようもなかった。

この大殿 で強硬な手段 も取れない。

俺 はただ 小姫君 に最も 無力な 視線 を送る しかなかった。

しかしそれが逆に、柔伊 に「助けを求めている」 と誤解され、彼女はさらに 必死に引っ張った。


「柔伊――もうやめなさい。この男は

もう私のものなのよ。

あなたは彼のことを 叔母の男 と呼べばいい。

昨夜、彼は私の 枕を共にした。

もう 変えられないの 」


純凰 は柔伊 の涙に濡れた可憐な様子 を見て、少し胸が痛んだ。

もし本当に この男を好きでなければ、彼女も こんなに 非情には ならなかっただろう。


「やだ……! 聞かない!

私だって彼と寝られるもん!

私も彼に枕を共にしてもらうの!

彼が欲しいの! ううう……! 」


小姫君 は少しも 弱気にならず、大声で泣き叫んだ――

まるで「叔母ができることは、私にもできる」とでも言うように。


その言葉 に俺 は言い返す言葉もなく、むしろ 気絶しそう だった。

彼女は 自分がまだ 子供 だということを知らないのだろうか?



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