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いつの日か、きっと  作者: トミー・フィロソフィー
11/13

エピソード10 ”ロケットと見捨てられた村”

<前回までのあらすじ>

 太陽系外縁オールトの雲より飛来する10個の隕石。

 人々は世紀の天体ショーに沸き立っていた。

 そんな最中、人知れず、一人の日本人女子大学生が、アメリカ空軍の男が、

ドバイではヒジャブを着けた女性が未確認飛行物体(UFO)に連れ去られ、

そこで何かをされ、生活に戻る事件が起こっていた。

 また、NASAでは隕石の1つに対して軌道変更試験を実施するも失敗に終わった。

 その後、日本では秘密裏に総理大臣など要人が長野の地下防空壕に退避していた。

 そして、さらにシドニーでは環境保護団体の女性が、イギリスのロンドン郊外では

移民を助ける医者が、アメリカのラスベガスではホームレスが未確認飛行物体(UFO)に

連れ去られていた。


 

「発射、10秒前、9、8、7、6、」

 アメリカ国防長官が鋭い表情で画面を見つめていた。

「頼むぞ。。」

 カウントダウンが進んだ。

「5、4、3、2、1、発射。」



 ある岩山の中腹。

 岩のカモフラージュがされているハッチが突然パカッと開いた。

 そして、そこからロケットが発射された。

 1kmほど離れた岩山からも同じようにロケットが飛び出していく。

 周囲の岩山から合計10発が打ち上げられた。

 打ち出されたロケットはグングン空に上がっていった。



 森林の中からもロケットが次々と発射された。

 北方特有の針葉樹が揺れる。

 上がっていくロケット。

 だが、その1つが突然バランスを崩した。

 他のロケットに比べ明らかに角度が寝始める。

 そのロケットは予定した方向とは全く異なる方向に飛んでいく。

 そして、ついに燃料部分から火が飛び出し、一気に空中で爆発した。

 幸い他のロケットには影響はなかったが、その地域には汚染物質が振り撒かれていた。



 ロケットの爆発地点から200mほど離れた場所には小さい村があった。

 爆発の衝撃波が村の家々の窓を割り、道で話をしている人を押し倒した。

 人々は起き上がり、または家から出てきて周囲を見た。

「何だ?あれは?」

 ある村人が上を向いて言った。

 他の村人たちもその方向を向いた。

 そこには何かが爆発したような大きな煙とその周囲には空に上がっていく物体があった。

 その上を向く村人の顔にポタポタと雨が降り始めた。

「雨だ。ひとまず家に入ろう。」

 人々が濡れぬように家の中に入っていった。



 その日の夜。

 20代の男がある家の玄関を叩く。

「イワノフさん、開けてください。うちの母がおかしいんです。」

 だが、誰も出てこない。

 家の横の窓から中を見ると40代の男女が家の中で倒れていた。

 20代の男の顔が恐怖で歪んだ。

 そして、家から離れるように走り出した。

 周囲には木々が立ち並び、他の家は遠くに見える。

 男は足がもつれて倒れた。

 男が身体を起こし、咳をした。

 すると手にベッタリと血がついていた。

「はっ!?いったいどうなって。。。」

 また咳が出る。咳と一緒に先ほど以上に血が吐き出された。

「おれも死ぬのか?」

 その時、男は空が真っ白になるのを感じた。

 ”父さん、ゴメン。おれ、父さんの仇を討てないみたいだ。。。”

 男はまるで身体が宙に浮いていくように感じた。



 男は目を開けた。

 自分の家の中にいた。

 家の中にはいたはずの母親の姿もない。

 夜に寄った家にも誰もいなくなっていた。

 男はどうやって自分の家に戻ったのか、不思議に思った。

 そして、何かがこの村を変えたのだと恐怖を感じた。

 男は周囲をキョロキョロ確認しながら、自分の家の車に乗り、近くの町に移動し始めた。


<次回予告>

 子供の頃の記憶。

 ある劇場で響く発砲音。

 血を流す両親の姿。

 志望する報道とは異なり、ファッション部門で働く一人の女性。

 空を眺めると輝くは流星群と。。。

 次回、エピソード11 ”報道志望の女”

 次回も乞うご期待!!


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