表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/20

ep.6 競馬場付近の焼き鳥屋

 世羅は、週末の休みに阪急仁川駅付近にある老舗の焼き鳥屋を訪ねた。


 店は、繁盛しており、焼き鳥を焼く煙といい匂いが鼻を刺す。


(うまそうな、いい匂いだな~)


 世羅が店内に入ると、むっと蒸した空気の中、アルバイトらしき若い女子が声を掛けて来た。


「いらっしゃいませ、何名さまですか」


 女子は、額に汗をかきながら、接客しているのだ。


 額の汗が、流れ落ちる。


(舌で汗を受け止めてあげたい、はひっ、はひっ)


 奥にいるタオルを頭に巻いた中年のおやじが言った。


「そいつは客じゃねえ。

 世羅、裏に来な」


 世羅は、中年のおやじに促され裏路地に入った。


「おやじさん、今日も繁盛してるねえ」


「今日は競馬があるんだ、忙しいから手短に頼むぞ」


「バイトの子は、女子大生か?」


「そうだが」


「何年生だ?」


「確か2回生とか言ってたな、それが?」


「好奇心で確認しただけだ」


「なんだそりゃ。

 用件ってのは、猟奇殺人絡みなんだろ?」


「ほお、話が早くて助かるな。

 何か情報を持っているか?」


「お前なあ、俺を情報屋か何かと勘違いしていないか?

 ただの焼き鳥屋だぞ、俺は」


「またまた独自のネットワークを持っているのは知ってるぜ、人狼のおっちゃん」


「まず、はじめに言っておくが、俺は白だぞ」


「分かってるって。

 一人ずつならともかく、13人纏めて一太刀は人狼では無理だ。

 それに傷口も人狼の痕跡じゃない」


 世羅はおやじに武庫川の13人惨殺、生瀬と小林の猟奇事件の現場写真をスマホで見せた。


「こいつはひでえな」


「で、どうだ?」


「猟奇殺人犯の口は調べたか?」


「ああ、そうだ。

 唾液や血液とは異なる粘液が見つかっている。

 でも、なんでそれを?」


「やはりな・・・

 証拠はねえが、俺は魔女が絡んでいると思う。

 少なくても生瀬と小林で臓器食われてたのは、魔女の生み出した使い魔の仕業に違いねえ。

 あいつら、使い魔を通じて魔力を集めるのが常套手段だからな」


「小林の事件では、被害者は2名、女はめった刺しの上、臓器が吸い出されていた。

 男は、頭部にハンマーか何かで叩かれているような形跡があった」


「魔女がいて、その魔女に対抗する誰かがいるってことになるか?

 世羅、お前らじゃないんだよな」


「ああ、俺たちじゃない。

 俺たちと魔女、加えて第三者がいることになる」


「第三者に心当たりは?」


「無えな、ちなみに惨殺された13人の口はどうだった?」


「ああ、そっちにも粘液があったはずだ・・・

 13人も魔女の使い魔という訳か・・・」


「魔女に対抗する輩がいるとすると・・・

 13人纏め切りをするなら、魔女なら可能だろうな。

 大剣を持ったジャイアントとか、いやこのご時世に目立ちすぎるか。

 呪霊の類の可能性もある。

 あとは、それこそもうおとぎ話だが、バンパイアとか・・・」


「バンパイア・・・」


「いや、忘れてくれ。

 今ある情報だけでは絞り切れねえ・・・」


「わかった、忙しいところ悪かったな、おやじさん。

 何か分かったら連絡くれるか?」


「ああ、分かった。

 そうだ、今度は客として来いよ、競馬の無い暇な日にな」


「オッケーそしてサンキュー」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ