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ep.10 君は天国を見たか

 関西第一学院高等部の一年生・日鍵世羅は、今日も元気に登校していた。


 桔梗が、世羅に微笑み挨拶をする。


「おはよう、日鍵くん」


「あ、お、おはよう、大野池さん」


 矢代が白けた目で挨拶をする。


「おはよう、世羅」


「うい~っす」


 矢代が世羅の耳元でクレームを入れる。


「何?この扱いの差は?」


「え、何のこと、さっぱり、訳わかんねえ」


 矢代が、世羅の脚に膝蹴りを入れる。


「痛っ、暴力反対~」


 その様子を見て、桔梗が笑った。


「本当に二人、仲がいいね」


「いや~、そうでもないんだけどね~、はははっ」


 世羅と矢代の目が遭った。


(なめてんじゃねーぞ)


 互いにそう思った。



 昼休み、世羅は、学校の屋上で、売店で買った焼きそばサンドを食べていた。


「魔女とそれに対抗する第三者か・・・

 少し整理するか・・・」


 世羅は、スマホのノートを見る。


『1、生瀬町で使い魔が、女性を殺害する』


『2,小林付近で、使い魔が女性を殺害、使い魔も第三者に殺害される』


『3,西宮で魔女が刀を窃盗(姿は見えない)』


『4,武庫川で使い魔13人が第三者に一太刀で殺害される

 ※刃こぼれした刀発見だが、13人殺害の凶器では無い』


『5,御影の大学生が魔女に使い魔にされ、恋人を殺害』


『6,監視カメラに映った武庫川高等学園の女子には友人の証言有り、アリバイがあるため、5は魔女が化けたと推定される』


「2と4の第三者って同一人物なのか?

 それとも同じ勢力?

 いずれにせよ、魔女と敵対している勢力もしくは人なのか・・・」


(第三者は、13人殺して、魔女とも戦っている・・・?)


「敵の敵は、味方ともいうし、第三者に接触出来ないのか?

 もし味方に付ければ有利にことを運べるかもしれない」


(いや、だが、そもそも、誰なのか、どこにいるのか?)


「だめだ、不確定要素が多すぎる・・・」


 世羅はごろりと寝転んだ。


 女子のスカートの中が、良く見える。


(あれ、天国?)


「ひあっ!」


 女子の言葉にならない悲鳴が聞こえる。


「死ねっ!」


 という言葉と共に上履きの裏底が視界に飛び込んできた。


 世羅は、顔を踏まれながら思った。


(え、何これ?ちょっと嬉しい?

 でも、出来れば、もっと、も~っと下のほうを踏んで欲しい)


 ・・・・・・


「まったく、世羅はドエロなんだから!」


 矢代が、怒った声で言う。


「ごめん、でも、既に罰は受けた。

 そして何より不可抗力だ。

 そもそも、後ろからこっそり驚かそうとした矢代も悪い」


「下着のぞいたやつの言うセリフか!」


「だから、ごめん・・・」


「まあ、見たのが世羅だから・・・」


「えっ?」


「何でもない、このド変態め!」


 矢代は軽く蹴って来る。


「この暴力女め!

 スカートめくってやろうか?!」


「きゃー変態がいる~!」


「じゃあ、いっそう顔突っ込んでやろうか!」


「きゃーきゃー!」


(いや、ホントに突っ込みてえ・・・)


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