第34話 巫女さん達と会談
あー、えー、本来アトランティスの王がお客様と色々お話する場合、謁見の間にて最初の挨拶を交わすのが礼儀なのですが……。(なお、お話自体は別室にて行います。謁見の間で玉座に座ったまま会談とかめんどすぎるので!)
まあ、その、謁見の間がですね?
現在、大層風通しの良い作りに改築されておりまして……。
ちょっと誰かさんが床から天井まで魔法でぶち抜いたり、玉座ごと前/王したりととても誰かを招ける状況ではない有様でして。
なんなら、私もルテもそんな格式張っためんどくさい挨拶とかカットしたい派なので最近は談話室直行で会談を行っています。
あ、ちょっと真面目な話の場合は会議室とかになりますよ?
で、本日のお客様は……。
「本日は会談に応じて頂き、誠にありがとうございます。私は祓魔庁祓魔師運用室・教導部筆頭、瞠目院鉄葉と申します。随伴しておりますのは、貴国へ出向しております我が国の祓い巫女、篠影千鶴、金摺黒羽、魚住心糸です。以後、お見知りおき頂ければ幸いです」
日本の、巫女さんやら男の魔法使い、禰宜の所属する祓魔庁のお偉いさんと、前王ナレーシが弱すぎたせいで色々無理を言って戦力として派遣してもらってる巫女さん3人ですね。
お偉いさん、瞠目院さんでしたっけ?は私の知らないキャラなのでわかりませんが、巫女さん3人はシナリオの上では結構重要人物だったりしました。
というか、巫女3人の中で一番上座に座ってる狐耳ロリ……に見えるキャラはヒロインですからね!
黒髪黒狐耳黒尻尾は狐キャラとしてはマニアックなんじゃ?と言われましたが押し通しました。狐だからってきつね色固定とか頭が硬いんですよ!
……いや、まあ、私がそうやって強く押した設定やキャラがこうやって眼の前に居る以上、私が譲れなかったポイント=この世界の確定している情報、だったんじゃないかなぁって今はちょっと思ってます。
ちなみに、瞠目院さんはちょいと細身の、白髪交じりで髪を後ろで結ってる曲者臭がぷんぷんするおいちゃんです。この人絶対強キャラでしょ……。
なお、右目で見てみると……。
【先日、アトランティス王都ティマイオスで食べたティラミスパフェが絶品過ぎたのでこの後巫女さん連れて食べに行く予定を組んでいる】
なんて表示されました。
かわいいかよ!
それはそれとして、そのお店後で私もチェックしておきましょう。
……ティラミス、美味しいですもんね。
で、金摺さんはショートボブの線が細い感じの女の子。なおお耳にピアスばっちばち。魚住さんは、緩い三つ編みの……うぉ、デッカ……系ゆるふわ女子って感じですね。
……いや、巫女さん3人並べてみるとわかるんですが、篠影さんちっちゃすぎでしょ!
私の記憶が確かならば、設定上の身長は132cmだったはずなので当然っちゃ当然ですが……。
なお、現代日本における12歳女児の平均身長は150前後だったはずです。
……まあ、明治時代の12歳児ですからね。栄養状態を考えて今の肉体年齢が同じぐらいの女の子と比較しても小柄なのはしょうがない事だと思います。
でも、その割にはルテよりお胸おっきいんですよねぇ。
え?私と比べて?
マイマザー譲りで直立すると足元が見えなくなる感じの私と比較します?それは酷ってもんですよ。
と、そんな4人と会談を始めたのですが……。
「まあ、ぶっちゃけ私もルテもベルさんもそちらの文化では学生をやっている年齢ですので堅苦しいやり取りは無しとしませんか?言葉の壁もありますし、可能な限りお互い気楽にやりましょう」
って感じで、初手で要らん敷居を取り払っちゃいます。
……まあ、元日本人である私とは言葉の壁なんて無いんですけどね!
「それはありがたい。なにぶん、こち」
「やたっ!好きに喋っていいんだよね!?えっと、すごく気になってたんだけど……。どうして神器を2つも持ってるのに魔法があんなに簡単に使えるの!?私ね?実は全然魔法が使えなくて!それでね!」
「はーい、失礼しました。ちょっとお口チャックね篠影さん」
「金摺、お口完全に塞いじゃったら篠影さん息できなくなっちゃう……」
うーんこの150歳児……。
いや、精神年齢が12歳で固定されてるので「児」と付いちゃうのは本当にしょうがないんですけどね。
なお、急に元気よく喋りだした篠影さんに、瞠目院さんは両目を覆って天を仰ぎ、ルテは少し眉をひそめて私を見て、黒ラベルちゃんは微笑ましそうに生暖かい視線を投げています。
「あ、えっと、今日の会談の主題は……?」
「いえ、その、正にそこの篠影の魔力制御に関してご助言頂ければと思いまして。……なにせこちらの篠影、ジェイドメリア様と同じく神器……、こちらでは寓話霊装でしたか。の二つ持ちなのです。同じ条件にも関わらず、ジェイドメリア様はあれほどの魔力制御技術を持ち、一方でこの篠影は魔力の出力を操作することすら叶いません。……更に言えば、彼女の持つ神器の一つが肉体・精神の成長を阻害しておりまして。そちらに関しても解決の糸口になればと、一縷の望みを持って会談の場を設けて頂きました」
ふむ、これは第2ヒロインたる篠影さんちのちーちゃんと接点を持つ良いチャンスなのでは?
これで、元シナリオの流れに乗せれば私がルテからの矢印をNTRしちゃった黒ラベルちゃんにも申し訳が立つってものです!
……なお、この瞠目院さんが真面目な話をしてる最中でも。
「私は皆よりお姉さんなんだよ!?お姉さんのおしゃべりを力付くで止めるとか、その、良くないと思うなっ!」
って言いながらちびっこ狐巫女さんは他の巫女さん2人にぽかぽか子供パンチを繰り出してました。
……こうして、何も知らずに見ると微笑ましいんですが、実情をしると闇が深いんですよね篠影さん。
色々把握した直後の黒ラベルちゃんが「私が救わなきゃ!」って使命感に燃えるぐらいには。
「……ではとりあえず、次回の魔蝕性侵略体・首魁級出現時はわたくし達以外の貴族達の戦力把握の為、わたくし達は様子を見て参戦することになってますの。そこで、彼女達がどれだけ戦力になるか見せていただいてからでもよろしくて?……ノイ・アトランティスという国の状況的に、戦力にならない者の面倒を王妃であるメリーに任せられるほどの余裕はありませんので」
「ええ、それで問題ありません。祓魔庁が自身を持って、貴国に派遣しても問題がないと判断した人員ですので、必ず活躍しますよ」
なんて考えてたらルテが話をサクッと進めてくれてましたね。
まあ、今後魔王軍との戦闘を続けていくなら魔王戦に連れていける戦力の増強は最優先です。
なので、次回はちょっと私達は後ろに引いて他の貴族達の戦いぶりを観察させてもらおうって事になってたんですよ。
……私は色々知ってるので彼女達3人がしっかり強い事を把握してますが、ルテと黒ラベルちゃんは知りませんからね。
一度戦ってもらって、戦力になると見做したら支援。
王としては妥当な判断ですし、良いと思いますよ。
「……メリーさんメリーさん。あんなちっちゃい子が本当に戦えるのかな?というか、どう見ても私達より若そうなんだけど、日本ってちゃんと人権とか考慮する国だよね?なんかおかしくないかな?」
で、それはそれとして巫女さん3人を物珍しそうに見てた黒ラベルちゃんがそんな心配をしてました。
大丈夫、心配いりませんよ。
実際に戦場での活躍を見たら、そんな疑問が吹っ飛ぶぐらいには篠影さんが心配でどうしようもなくなりますから。
……私も、どんな風に戦闘するのかは識ってるんですが、その様子を実際に見ちゃうとその、だいぶ精神ダメージを受けそうな予感がして篠影さんのモンペにならないかそこそこ心配だったりします。
……って、よく考えたらルテって結構可愛いもの好きなんですが、黒ラベルちゃんと一緒になってめちゃめちゃ曇ったりしませんか!?
いやその、多分戦闘終了して直接会話し始めた頃の方が曇りそうな気がしますが。
うーん、今から不安になってきました。
どうしましょうね?
☆★☆★☆★☆
ティラミスのパフェって見たこと無いんですよね……。
でも食べてみたくないです?
ということで、巫女さん達との顔合わせ回でした。
あと駄宮司のヴィジュアル判明回。
で、次回は戦闘に駆り出しましょう回。
……の前の移動と観戦環境整えたトコで書き終わっちゃいました。
更新予定は8月12日20時。
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