表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
公爵家の転生侍女ですが、どうやら私はヤンデレ悪役令嬢に娶られて王妃となるようです……なんて?  作者: 禍成 黒いの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
25/42

第25話 寓話霊装と匣

 寓話霊装メルヒェン

 魔力発電所のタービン汚染により発生した魔蝕性侵略体(クリーチャー)の対処に苦戦していた時代。

 欧州にふらりと現れた、自称《《錬金術師》》によって作られた魔法では再現できない様々な能力を持つ武装であり、対魔王戦の切り札。

 

 かつては欧州にまだ存在していた各国の王家が分散して持っていた装備ですが、今はここ、ノイ・アトランティスの宝物庫へと全て集められています。

 ……ちなみに、アメリカはアメリカでネイティブアメリカンの神話を体現する祖霊装束トーテム・ドレスという装備が、日本は日本で八百万の神々及び昔話まで含んだお話のエピソードを無節操に取り込んだ《《神器》》が、と、なんかそれぞれの地域でそれっぽい魔蝕性侵略体クリーチャー対策の品が存在してるんですよね。

 なお、こちらも全部謎の《《錬金術師》》がおいてったという事になってるんですが、詳細は不明です。

 ……私も、特に語る必要無いでしょって感じで世界観設定を詰める会議の時に詳しく決めませんでしたし。

 たぶん、あちこち暗躍した錬金術師とやらが産業革命当初に魔力発見のきっかけになった人物とかそういう感じなんじゃないかと思います。

 もしくは、単純に愉快犯のこの世界の上位存在とか?


 まあ、それはともかく寓話霊装メルヒェンの事です。

 寓話霊装メルヒェンは、通称・はこと呼ばれる2立方メートルの正四面体の部屋に《《全て》》収められています。

 そう、たかだかちょいと広いエレベーターぐらいの広さしかない匣の中に全部入っちゃってるんですよ。

 当然、これにはからくりがありまして。

 入口である黒い石の扉を潜ると別の空間に繋がってまして、その先にあるいい感じに広い部屋に厳重に保管されてる感じですね。

 あ、ちなみに寓話霊装メルヒェンの所有者が死ぬとそいつが使ってた寓話霊装メルヒェンは自動的に回収されてその部屋に戻ってきます。

 便利ですね?

 なお、匣同士は近づけると融合します。


 ……というか、今そのはこの前まで来たんですが。

 これ、魔王軍が出てくるあの黒い穴と関係あったりしません?

 いや、何一つ確証が有るわけではないんですが何となくそんな気がして……。

 【過度に禍々しく描くと気が付かれるからほどほどに!】

 あ゛ー!なんか余計なもの見えたー!

 こんな注釈書いた記憶無いですよ!何なんですかこの眼!というか絶対これあの穴と関係有るじゃないですかやだー!


 「メリー?どうしましたの?」

 「いえ、大したことじゃないです。ただの思い出し悶絶ですのでルテは気にしないでください」

 ああもう、秘密とか抱えたくないのに話せないことが増えましたよふぁっきん!

 「むぅ、メリーが変な態度を取るのは良くある事なのであえて聞こうとは思いませんけれど……。傷が痛むとかではないのよね?」

 「あ、はい、そっちは大丈夫なので安心してください」

 聖女様のめちゃめちゃ本気の治癒魔法で毎日治療されてますからね。

 そりゃ、外見上はちょっとあれでも火傷自体は完全に治ってますとも!

 ……まあ、身体を伸ばす方向によっては皮膚が突っ張る感じになっちゃうのは流石に仕方ないと思いますし。


 「本当……みたいですの!安心しましたわ。さて、ではわたくしとメリー、結婚後初の共同作業ですの!はこの開封と参りましょう!」

 「そうですね。急がないと魔王軍との戦闘が開始しちゃったら不味いですし」

 流石に抱き上げられた状態ではやりづらかったので一旦降ろして貰い、魔法でちょっと身体を軽くしてもらった上で転倒防止としてルテの肩を借りながら……。

 「ケーキにゅーとー、ですの」

 「こぉら、笑わせないでください!」

 二人で、そっと扉を押し開けました。

  ただ、ここでちょっと問題が……。

 

──王と王妃の魔力波長を登録。匣を開封します──

 

 ええまあ、規定の音声が脳内に流れ込んできて扉が開くのは問題ないんですよ。

 問題は、音声と同時に見え始めたト書きの方で……。

 【再開封時は扉にしこたま魔力を流さないとダメみたいだから注意ね!】

 一度しか開かないんじゃなかったんかーい!

 あーでも、よく考えたら王妃さんが早逝したとか、浮気がバレて離婚したとかそんな時に新しいお妃様を迎えても寓話霊装メルヒェンが取得できないとかのケースは困りますもんね。

 ……多分これ、ちゃんと初期は受け継がれてた情報がどっかで失伝したとかそういうケースなんじゃないでしょうか?しらんけど。

 くっそぅ、この右目不便で便利でなおかつ怖い厄ネタ発見器になってるのほんと勘弁して……。

 

 で、動揺を抑えつつ扉を潜ると……。

 「げっ!」

 「メリー?」

 「いえ、大丈夫です。ちょっと右目での景色がちょっと面白すぎただけですので」

 「……んぅ、今は魔王軍が接近中ですし、急ぐので聞きませんけど。何が見えたか後で教えて欲しいですの!」

 「あっはい、まあ、後で……ですね」

 うぬぬ、収納されてる寓話霊装メルヒェン全部に効果やら使用条件のト書きが生えてたとかどう説明すれば!?

 というか!

 【18歳以下の処女のみ登録可能。その後男とヤっちゃったら使用不可だから気をつけて】

 なんて書かれてる不思議の国のアリス系霊装とかドン引きですよ!

 

 そもそも使用条件ってなんですか!

 寓話霊装メルヒェンって波長の合う物が自分を選べって魂に語りかけてくる感じのマジカル装備じゃなかったんですか!?

 もしかして単純に使用条件を満たせる寓話霊装メルヒェンがわかりやすく自己主張してただけとかそんな感じなんです!? 


 「む……、わたくし、なんだかこれに惹かれますの」

 ああもう、それはそれとしてルテはルテで綺麗なアメジストっぽい宝石が埋め込まれたピアスを手に取っちゃってますし。

 |王の新たなる装い《アウスツィヒ・マハト・ディヒ・シュターカー》、裸の王様霊装がベストマッチなんですかねやっぱり。

【人前で脱ぐのに抵抗がなく、それはそれとしてちょっと恥じらいは有る者が登録可能】

というか登録条件が限定的かつ変態的すぎるんですよぉ!


 「……あ、これもルテが使えそう。ねえルテ、念のためこれも持って行ってください」

 「銀貨?これは何の寓話モチーフですの?」

 「まあ、持ってればいざという時に発動すると思うのでお守りだと思って持っててください。……発動まで効果を知らないことが、その寓話霊装メルヒェンの登録条件なので」

 「……ふむ?疑問はありますけど、メリーが言う事に間違いはないと思いますしこちらも持っていきますの!」

 ええ、ええ、こんなん正直ルテしか使えない寓話霊装メルヒェンだと思うので持っていっちゃいましょう。


 さて、私も自分用を選ばないとですね。

 というか、使用条件が見られるの視界的にはすごく邪魔ですけど便利ですね。

 やっぱこの眼チートの可能性が出てきました。

 ……でも、ほんと普段は眼が疲れるので不便この上ないのどうにかなりません?


 んで、物語の宝物庫のようにごちゃっと積まれた宝物の中から私に合う寓話霊装メルヒェンを探します。

 使用条件を満たせるものを片っ端から持っていければ最高なんですが、複数持つと魔力の流れがおかしくなって魔力制御に影響が出そうな感じです。

 たとえ盗まれても持ち主のもとに自動帰還する仕様から考えて、制御に影響の少ない2個か3個を持ち出すのが正解な気がします。

 まあ、匣の再開封が出来ると分かっていれば最悪別の寓話霊装メルヒェンに換装すればいいだけですし気楽なものです。


 ということで、私が初期装備として選んだ寓話霊装メルヒェンは……。

 「ふむ、今は私自身が動けませんからそこを踏まえて……」

 《《鏡》》と、《《トランプ》》にしましょうか。


 「メリー、決めましたの?」

 「ええ、ルテ。こちらも準備完了です」

 匣から退室し、再びルテにお姫さま抱っこされながら私達は軽快に廊下をかっ飛んで移動車両へと向かいます。


 「ではルテ?魔王討伐を成し遂げた王として歴史に名を刻む覚悟はオーケーですか?」

 「そこにメリーの名前が共に刻まれるならいつでも、ですの!」

 では、勇者王以来の魔王討伐。

 さっくりと成功させてみせましょう!


☆★☆★☆★☆


最近どう考えても呪いのアイテム系な童話の装備をどう落とし込めば良いのか日々頭を悩ませてますが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

気温も爆上がりで夜も全然涼しくならない昨今、熱中症にはくれぐれも気をつけて下さいね。

しかし、赤い靴とかどうすんだあれ……。


ということでなにか色々見えちゃいけないものが見えた寓話霊装メルヒェン取得回です。

やっぱりね、主人公は使える手段が多いほうが動かしやすいと思うんですよ。

という事で、一度しか開けないはずの匣が何度でも開封可能と判明しました。

別のヒロイン用の装備も用意しないとですからね、必要な措置でした、はい。


ということで、次回「陸の魔王 破壊の天使」

更新予定は7月20日20時。

どうかよろしくお願いします。


次の更新が楽しみだと思われた方は、良いねコメント★拡散等で応援していただけるとありがたいです。

よろしくお願いします。




最新話までお読みいただき、感謝致します。


このお話を少しでもおもしろいと思ってくださった方は、


・「★で称える」の+をお好みの回数押して「★」で評価


もしくは


・作品フォロー


等の方法で、応援していただけると励みになります。



どうかよろしくお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ