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公爵家の転生侍女ですが、どうやら私はヤンデレ悪役令嬢に娶られて王妃となるようです……なんて?  作者: 禍成 黒いの


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23/41

第23話 これからしばらく、お姫様抱っこの日々です。

 で、あの後、もうちょっと詳しい話を聞こうと思ってたんですが朝になって仕事を開始したメイドさんに見つかりまして。

 現在、ちょっとした騒ぎになっててルテに詳しい話を聴くどころでは無い感じになっちゃってます。

 一応、合間合間に話を聞いてちょっとは状況がわかってきてはいるんですけどね。


 とりあえず、私が昏睡して一ヶ月弱経過してることはわかりました。

 その間に魔王軍の侵攻が2回もあって、ヤンデレ全開のルテが2回とも寓話霊装メルヒェン無しで無双したことも。

 王子2人との戦闘?は正式な弾劾決闘として処理されてルテが特に罪に問われていないことも。

 ルテが王位についたのは私の状態が結構ヤバくて、《《なぜか》》魂と肉体の状態が乖離しているために聖女しゅじんこうの魔法が効きづらく、医療的な面で最高の環境を整えなければならなかった為なのも。

 ……その環境を享受させるために私を妻と、王妃として娶ったということも。


 じょ、情報量が多い!

 というか聖女しゅじんこうの治癒魔法、魂を参照してその姿に近づける的な魔法だったんですね。

 設定上特に必要のない情報だったので、覚えてなかったのか受け取ってなかったのか知りませんが初耳でした。

 だって、魂の姿と実際の姿が違う人なんて《《普通は存在しない》》でしょう?

 ……まあその、居るさ!ここに一人な!状態なんですが。


 嫌でも理解させてくれるのがこの、頭右半分から生える黒髪ですね。

 前世の髪質を反映して嫌でも癖がつかないストレートヘアーです。

 いやまあ、火傷状態で毛根死滅半ハゲ女になるのはあまりに可愛そうだからと必死に頭皮を回復させてくれたのはありがたいんですけどね。

 日本人的な黒髪から生える、普通に炎に耐えきった巻角がそれなりに印象強い感じになっちゃってます。

 何より、髪の毛緑黒のサイク◯ン/ジョ◯カー状態なのがホント目立ってしょうがないんですYO!

 あ、一応配色は逆か……。


 で、おそらく、眼も同じ感じで前世の私の眼がメリーの身体に入っちゃってる感じになるんじゃないですかねこれ?

 うーん、多分前世の、別の世界の人間からみたこの世界の図……的な意味でこのラフ画視界になってる……んじゃないかと想像は出来ますがちょっとよくわかりません。

 ただ、両目開いてると視界が二重になったみたいで頭が疲れることこの上ないです。普通に不便です。

 役立つ場面?

 名前を知らないはずのメイドさんの注釈に結構名前が書いてあるので呼びかける時にちょっと便利……な事ぐらいでしょうか?

 よくある「鑑定スキル」みたいなチートアイテムにはならなそうです。

 あ、でも魔王とか寓話霊装メルヒェンとかの設定で忘れてるやつがあったら参照出来る可能性はありますね。

 ……それぐらいは出来る事を祈りましょう。そうじゃないと現状ほんと不便ですので!


 それはそれとしてですね?

 「ほらメリー?メリーの身体は一ヶ月動いてませんでしたのよ?リハビリで動かさないとまだ歩けないのは当然ですの!だからほら、ええ、そう、首に手を回して……はい、お姫さま抱っこですの!」

 移動が全部ルテに抱かれてる状態で行われるの恥ずかしすぎませんか!?

 いや、その、ルテ可愛いですし、にっこにこしてて私も幸せになりますし、そもそもなにかに付けてルテが私にくっついてくるのは普段通りなので慣れ親しんだ感じがあるのは確かですが、それでもその!

……これじゃバカップルみたいじゃないですか!


 「いやあの、腕とか疲れ……ませんよね、そうですよね。重力魔法で軽くしちゃえばいいんですもんね」

 「ですの!それに、メリーのためならわたくし沢山鍛えてメリーを片手で持ち上げられるぐらいにムキムキになっても構いませんの!」

 「それはそれで似合わないと思うんでやめましょうね?」

 「はいですの!」

 そもそも、ルテは普段から重力魔法を使って楽しすぎたせいで細いんですから、筋トレするにしたって最低負荷からスタートですよ?

 私を自力でお姫様抱っこ出来るようになるまでにリハビリ終わっちゃいますからね?


 そうそうリハビリと言えば、どうやら私が昏睡してる間も関節が固まらないように看護師さんがえっさほいさ動かしてくれていたようで……。

 筋力の低下で流石に歩いたりはままなりませんが、重いものを持ち上げようとしなければ腕を動かしたり足を動かしたりぐらいは平気だったりします。

 ……まあ、そもそも流体制御の魔法を使って私の主兵装であるダイラタンシー流体君を補助に使えば歩いたり持ち上げたりも平気で出来るんですけどね。

 ただ、出来たからと言って筋力が回復するわけでもないのでリハビリは避けられない問題だったり。

 さっきサクッと調べましたけど、1か月寝たきりになったら筋力はほぼ半分になり、回復に数ヶ月かかるらしいですからね。

 私のそこそこ鍛えてた立派なぼでーも今では胸以外ガリガリでございます。

 ……今、体脂肪率計ったらすごい数字出そう。


 そんでもって、朝ごはん(私だけ重湯、流石にやむなし)を終えて《《いつもの》》治療の時間だそうです。

 そう、私が昏睡中、毎日毎日聖女(しゅじんこう)が来て私の火傷痕を治療していたそうです。

 で、メイドさん曰くその後ルテとお茶して、それなりに長時間からおしゃべりしてから解散してたと。

 ……ここで、脳内にフレクサトーンの演奏音(具体的に言うとキュピルリーン!って感じの主に宇宙世紀でよく聴くやつ)が鳴り響きました。

 これ、ルテからの矢印は完全に私に向いちゃってますが、もしかして聖女、ベルクローラさんからルテに向けた矢印はシナリオ(でんぱ)の通りだったりしませんか!?


 いや、まあ、だからといってもう籍まで入っちゃってる私とルテの間に今から割って入るのは流石に不可能な気がしますが。

 ……いや、私が(niceboat)される可能性があ……りますかね?

 私の知る限り、怪我人を治すことに一生を捧げそうな治療バーサーカーなあの聖女しゅじんこうが誰かを怪我させたりするはずありませんよ。

 ただ、本来お互いを向くはずだった感情を私が乗っ取っちゃった状態なのでなんというか申し訳なさが……。

 ルテを説得したら、側室として向かえたりは……してくれなそうな気がするなぁ。

 だってほら、見てくださいよ。


 「メリー、王様になったわたくしはもう完全に自由ですの!前にお話したテーマパークにもレストランにも行きたい放題ですの!だから、えっと……、メリーはどこか行きたい場所はありまして?」

 この、満面の笑顔で私以外何も見えてないみたいに話しかけてくるルテを!

 メイドさんめっちゃスマホで激写してましたよ今!ルテは気にならないんですか!?

 あーほら!仲間を呼んで集団で黄色い悲鳴を上げ始めましたよ。

 ……これ、8人ぐらいになったら合体してキングメイドさんとかになったりしません?

 「そうですねぇ。この国って雪が降らないのでスキーとかやってみたいんですよね」

 「そういえば、わたくしもやったことありませんの!」


 そんな感じでイチャイチャしながらメイドさんに激写されつつ(なお、後で確認したらSNSに動画が上がってました。肖像権とは一体、うごごごご!)ルテが来客時に使ってる部屋へと移動しました。

 あ、聖女しゅじんこうさんが先着してるみたいですね。

 「あ!えっと、初めまして!私、ベルクローラって言います!色々あって、ジェイドメリアさんの治療をさせていただいてます。あの、痛いところとか、おかしい所とかありませんか?何か問題があったら言ってくださいね?絶対治しますから!」

 

 うぉぅ、これは実に見覚えのある元気の良さ。

 そうそう、黒ラベルさんはこうでなくっちゃ!

 私の知ってる通りの治療バーサーカーで安心しました。

 「はい、初めましてジェイドメリアです。……長いのでメリーでいいですよ」


 「はい、メリーさん!……って、あれ?右目、なにかおかしいです?視線の動きが変ですよ?」

 って、もう!人がどう説明しようか悩んでる場所にいの一番に突っ込んで来なくてもいいんですよ!



☆★☆★☆★☆


ということで、現状把握とイチャイチャ回でした。

筋力が低下して歩けない?ならばお姫さま抱っこだ!とリシェルテ様ノリノリでございます。

なお、おそらく第一章終わるまでずっと移動はお姫さま抱っこです。


ということで、次回は聖女ちゃんにも情報を共有してマッタr……話の途中だがワイバーンだ!

更新予定は7月15日20時。

どうかよろしくお願いします。

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