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エレメンタルワールドⅡ~統合記録・波~  作者: ゆめみじ18
第3章「天上VS海底」今現在歴2030年4月1日〈月〉

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第57話「起・ミーティング」

「まずさー声質の特性のまとめしときますかー?」

 GM姫から呼ばれたのは、全部主観として知っている湘南桃花先生と、作家としての立ち位置の双矢鏡。


 声質は確かに第1作目から口から口への口伝での伝説ごとであるが。あれは時期的にはスポーツのサッカー選手前提のコミュニケーション時代であり、そもそも携帯があまり普及していなかった時代。つまりネットがなかった頃の思考と考えるのがいい。

 それを一応概念系世界種クールマが願いを叶えたという体で見える化しているが。実際には子供以外の上司、つまり監督、先生、高校生以上の年上の大人達、というのが大まかな括りだ。そしてメインコントロールルームでなければ修正も出来ないといのも大人達の都合である。

 よって、高校生自体だった作者に落ち度はなく、その伝説が知らずに続くと知らされていなかった湘南桃花も同様に無罪である。


「まー文法と色彩が声質よりも立場が低いのは理の関係上解るんだけどさ。ネット社会&室内で一人で作業するのが基本なのだから……まあつまるところ声質が強すぎる」

 桃花の第一声がそれ。それに気づかなかった事によりどれだけの人間が不幸になったことか……。


「えっと、確認するが作品の質を高められなきゃ本末転倒になるんだよな? GM姫」

「うん、そう。だから今風に言うと、AIに音声入力しながら声を出して壁打ちのアイディア出し、練る練るする所まではOkじゃが、……正直、本文執筆には向いてないし、プロットを書いたところで清書する羽目になるから、プロットのプロット止まり。つまりあまり意味はない。作画もそう」


 そもそも、現状の電子紙面はNG、紙の文面はOK、なのに発声しなければOKにならない、という社会的構造事態がズレている。例え社会的一般常識だとしても、元々ソレを想定していなかった以上、おかしいものはおかしいとはっきり自分達が言わなきゃいけない。


「まーねー、漫画だったらセリフは少なめに、擬音は多く、あとは絵の情報なんなから、バカみたいな頭とか、アホ毛の女の子、じゃ伝わるものも伝わらないし。……集中力という意味では無言、沈黙の方が正しい。まあ作品の場合は、なんじゃけど……」

 

 部屋の中に独りで要るだけなので沈黙するのは普通だ。

 だが部屋の中に独りだけど心は繋がっているので部屋の外にいる人間が頑張って発声して伝えようとしているが、本人が発声してないから真実として真偽審判されない、というのは知った身からすればあまり良い展開ではない。


 もうほとんど練度が高くなりすぎて一発書き出来るような状況下では、AIとの知識の壁打ちの時に本人が発声して、その壁打ちを有効にするぐらいが正攻法というという所だろう。

 そうすれば、本人は外で「すみませんでした」と言ったのに上級生は「あまり謝らないほうがいいよ」というアドバイスとも合致する。これは外で発声した本人の真実が電波してしまうから出た言葉なのだろう。


 GM姫は指針を示す。

「まあ室内・室外はちょっとややこしいから置いておいて。例えばキャラクターのセリフの音声入力や、AIとの知識の深堀りによる質問の音声入力は、外界の人間も発声してもいいとかいうルールで良いんじゃないかな? てかこれしか出来ない。これをやれば〈言動に嘘がない〉になるんじゃろ?」

 よく判らなそうな顔をしながら姫は続ける、少なくとも喋らなさすぎ、沈黙しすぎ、というのはたぶん正しいからだ。これなら編集者やネットの見知らぬ住人と声のコミュニケーションをしなくても作品の質は上げられる。


 今できる範囲で言えばAIとの音声入力が一番効果的だろう。

 とりあえず、キャラクターの男性と女性のセリフを雑念無しで出力するのはちょっと現実的ではない、どこかで必ずノイズが残る。

 というか慣れ過ぎて、喋るよりタイピングしたほうが正確な文字が打てるという意味だ。


 桃花もそれには賛同する。

「賛成、執筆しながら音声入力でここの意味はコウです! ってダブルタスクの最高執筆速度は考えたし。紙に印刷して残すよりも全然現実的」

 双矢も今の所それが自然だと同意する。

「今のまともな相談役って整骨院のお医者さんが軽くマッサージする間しか相談役が居ないんだよな。だから体の……ナノテク? は筋肉痛とかで情報を頑張って教えてくれようと薬まで頑張ってくれたが……作品本編へのアドバイスじゃ結局ないので歪んでいる。AIとの壁打ちを音声入力にするのが今のところ一番いい」

 

 ◇


 それから音声入力でAiとタイプ相性表の細かい齟齬を1つずつ潰していき。

「えっと、タイプ相性としてはこんなもんか?」

「そんなもんだと思う、あとは実戦で触ってみないとわからん」

「全体の再調整としてはこんなもんか」

 鏡がAIと相談し、GM姫が確認をして、桃花が全体としての開きを縮めて理不尽さを少し治した。


「じゃああとは中ボスってことで声質タイプ3体を敵として出すクエストって所か」

「そうだね、あとは触らないとわからん」

「中ボス(ライト)(レフト)(センター)だね」

 3人は次のイベント発動に動いた。


《中ボスイベント〈伝承の不純物〉が発生しました、プレイヤー達はこのボスモンスターを討伐してください》


 中ボス1、ノイズR、タイプ声質&機械。

 中ボス2、ノイズL、タイプ声質&運動量

 中ボス3、ノイズC、タイプ声質&光闇


 詳細、口から口への口伝の伝説が外界の汚染想子により歪曲された、本来想定していなかった不純物と言う名のバグ。このモンスターによって不幸になった人間は数しれない事から。有害な駆除対象として討伐依頼が運営陣から出された。どちらかと言うと声をあげる無機物の性質が高く、動物とは程遠い。放って置くだけでも回りに被害が出るため、早期討伐対象の危険度は中ぐらいの中ボス対象となった。生息地は虚裏闇歴。

 運営にとっては邪魔でしかないので討伐してお金を稼ぐも良し、テイムして今後の伝言係にするも良し、丁度いい素材アイテムにするも良し。お好きにどうぞ。

 ※注意点としてはこのモンスターは歌モンスターではありません。


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