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第42話 意外な一面

1月29日追記

活動報告に投稿をお休みする旨の重要な連絡をさせていただきました。

ご確認頂けると幸いです。

 アカリを交えた7人で日中を過ごしたあと、俺たちは王都からの調査員と会うために夜7時頃、オセアンの漁協へと向かう。


 漁協の前へ行くと入り口にメンデルさんと一緒にもう一人女性が立っていた。

 メガネをかけていて、キャリアウーマンを連想させるようなキリッとした様子だ。


「お待ちしておりました。私ヴァードル王国ギルド本部調査員のリリーと申します。あなたがタクミさんですか?」


「はい。そうです」


「本日は調査にご協力していただきありがとうございます」


「はい、よろしくお願いします」


 その後、メンデルさんの案内で談話室へと通される。そこの1席に白衣を着た男性が座っていた。背中からは灰色の翼が生えている。


「こんにちは、タクミ君。私の名前はビル。魔物学者として二人の聞き取り調査に立ち会わせてもらう。よろしくね」


「よろしくお願いします」


「ビルさんの紹介も済んだところで早速聞き取りを始めていきましょう」


 その後聞き取りが始まった。主にリリーさんが質問をしていき、時々ビルさんが質問を挟む形で調査は進んだ。


 クラーケンをどのように倒したかについてアカリ(漁協に着く前に魔力体を解除してもらった)に助言をもらいつつ、答えていく。



 1時間ほど聞き取り調査をしたあと。


「これで終了です。そのほかの調査はタクミさんが眠っているうちにパーティーの皆さんのご協力で終わっております。なので今回の聞き取り調査をもってギルドはタクミさんによるクラーケン討伐を正式に認めます。おめでとうございます」


 リリーさんが手を差し出してきた。


「ありがとうございます」

 俺はリリーさんと握手をする。


「これから私は王都に戻り結果を報告しにいきます。また後日お会いする機会があると思いますのでその時はどうぞよろしくお願いします」


 そう言い残すとリリーさんは足早に去ってしまった。この国にとって重要な事項らしいからのんびりしていられないみたいだ。


 おかげで部屋に俺とビルさんの二人きりになってしまった。

 するとビルさんが話しかけてきてくれた。


「タクミくん本当に君は強いみたいだね。娘から色々聞いてたけど、まさかクラーケンを倒すほどの超人だったとは知らなかったよ」


 ビルさんが俺の肩を叩く。ん?娘?


「あの、娘ってなんですか?」


「ああ、まだ言ってなかったね。実は私オ」


 バン!

 突然扉が開く音がした。


「お父様ーーー!!!お仕事お疲れ様ですわ!!」

 外で待っていたオリビアがビルさんに抱きつく。


 え、どういうこと?


「オリビアやめなさい!もう何歳だと思っているんだ!ゴメンゴメン。要はこういうことさ」


 ビルさんは抱きついてきたオリビア越しに苦笑していた。


「オ、オリビアのお父さんですか!?」

 そういえばオリビア、父親は魔物の研究してるって言ってたな。



 ーーーーー


 その後俺たちはビルさんを夕食を食べに宿へと向かった。宿の1階は店になっており、俺たちは木の円卓に座ると様々な料理を注文する。


「うちのお父様は本当に優れた魔物学者ですの!特に水性魔物の研究で右に出るものはいませんわ!この前発表し」


 オリビアのマシンガントークが席に着くなり始まってしまった。


 こんなにテンションの高いオリビアは見たことがないな。父親の隣から全然離れようとしないし。


「オリビア私の話はもういいから。改めてタクミ君。オリビアの父ビルだ」


 ビルさんの話を聴くと、クラーケンがオケアンに現れたと聞いて飛んでやってきたらしい。


 そりゃ娘の身が危ないとなったらやってくるよな。


 それに、俺の寝ている時にクラーケンの死体を調査したのもビルさんらしく、その間5人とは会っていたようだ。


 こうしてオリビアの昔話を聞いたりしつつ、夕飯を楽しく食べた。


 オリビアは小さい頃から外で遊ぶのが大好きでよく私と妻の手伝いをしていたと、ビルさんが懐かしそうに語っていた。


 食べ終えると、ビルさんは満足したように話し始める。


「いやー、こうやってオリビアのパーティーの人達全員に挨拶ができてよかったよ。みんな強い上にいい人たちだし、これなら娘を任せられる」


 そう言ってもらえるとなんか嬉しい。


「オリビアは私にとって大切な1人娘だ。母親に似て白い翼を持つ美しい子に育ってくれた。オリビアを今守れるのは君たちだけだ。だからよろしく頼む」


 ビルさんが頭を下げる。オリビアは家族に恵まれてるな。


「「「はい!」」」

 俺たち5人は力強く返事をした。


「ありがとう。さて、もう遅い時間だ。私も明日朝早くには戻らないと行けないからここでお別れだ」


「そんな!せっかくの機会なのですからもう少しだけいてくださいまし!」

 オリビアが寂しげな表情をする。


「オリビア、そろそろ私から離れる年頃だ。仲間もたくさんいることだし、これからも冒険者として頑張っていきなさい」


「、、、分かりました。お父様お元気で!」


「ああ、オリビアもな。それじゃ失礼する」

 ビルさんは全員分の代金を机に置くと店から出て行った。カッコいいなぁ。


 あれだけ上機嫌だったオリビアもすっかりしおらしくなる。


「いいお父さんだね。またすぐ会えるよ」

 ステラがオリビアを励ます。


「でも、やっぱりお父様と離れるのは辛いですわ」


 久しぶりの再会だったらそう思うよな。



「あれ?でもオリビアって実家で暮らしているわよね?」

 ソフィアが首を傾げる。


「そうですわ」


「じゃあビルさんは単身赴任か何か?」

 ルーシーも首を傾げる。


「いいえ、一緒に暮らしてますわ」


「じゃあいつも帰りが遅いとかで会えなかったりするのかい?」

 ライアンも首を80度傾ける。


「いいえ、いつも夕食を共にしておりますわ」

 ソフィアがさも当然に言い放った。


 え、いつも一緒に暮らしててこの反応なの?


(((これは重度のファザコンだ、、、)))

 俺を含めた5人はそう思わざるを得なかった。

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