ランチ
俺たちはこれから寝るのだが、遅い夜食? 朝食を午前5時半にとっている。
もちろん屋台飯。ここではローナは使えず、現金であるゴールドで支払う。
観光地価格っていうこともなく、むしろ安かった。
食べたのは炙り焼きチキンとパン。とても美味かった。
「え~と、午前11時45分ごろに起こしてもらえますか?」
「わかりました」
今日の正午にあの女と対戦する予定が入っているので、宿の人にモーニングコールを頼んでおく。
「これでよし。じゃあおやすみ~」
「おやすみなさい」
濡れタオルで体を拭いて、シャワー替わりにして就寝。午前6時。
就寝というか仮眠に近い。
(これで8時間が経過したことになるから、これからレートが2倍になるのか・・・・・・)
「おはようございます。お時間をお知らせします」
ドアをノックされて目が覚めて、用を足し、顔を洗って、呼び出しを待つ。
一応見つけやすいようにエントランス部分で座っていた。
「サム・ハイカラー様ですね。お嬢様の元へ案内いたします」
やってきたのは年若い執事の恰好をした男だった。
「お食事は済ませてしまったでしょうか? まだでしたら、お連れさまもご一緒にどうぞ」
「あ、僕もいいんですか」
「はい」
ということで、まずは食事かららしい。
執事に連れていかれたのは、俺たちでは間違いなく入ることに躊躇するような豪華な店。
その店前で、昨日の女と合流した。
「時間通りね。ワンゼ」
「はい。連れてきました」
「サム、と、あなた、名前は?」
「トニーです」
「おい、お前の名前はなんだ? 名乗ってないだろ」
「あら、失礼しました。ワタクシはプリモ・ルマートル。貿易商ルマートル家の跡取りですわ」
そういって席へ促される。
執事のワンゼはしっかりと彼女の近くで世話をする体勢だ。
「ランチの・・・・・・軽い物、お酒は無し。あなたたちは?」
「メニューとかないんですか?」
「無いわ。言えばなんでもあるし、好きなものを頼みなさい」
「じゃあ俺もランチの重いやつ。酸っぱいやつなしで」
「僕は軽い物で。お酒もお願いします」
そんな具体的な指定をしなくても、なんとなくで勝手に出てくる店なんて初めてだ




