Collabo 37 嫌疑のあるもの
そこからたぶん、30分くらい経ったんだろうな。すべての機会兵が待機中へと変わり、いつでも迎撃できる体制に変わった。
それを見てから、少しだけ仮眠をとった後に、戦地の最前線に行こうかな。
……いや、もう、先に戦地の最前線に行って、獣と人質を回収しようか。いろいろしたあとに、ひと眠りを交代ずつで入れてもいいかな・
「ムーナ、最前線に行くか?」
「また急だね。まぁ、朝が来たら行こうかみたいな話はしてたけどさ。腹ごしらえしてからなら構わないよ」
「それも一瞬だろうが。まぁいいか。戦闘服、予備のそれでいいのか?」
「うん。着替えるのも面倒だし、これだからと言って、能力が落ちるわけじゃないし。デパーチャーとの戦いのときに着なかったのは、ただただ、気持ちの問題だったってだけ」
そういう私もそうなんだが……シルクのように軽い戦闘服は、一層気が引き締まって、やる気がみなぎるし、思考回路もなぜかクリアになる。
今回ももちろん、その戦闘服は持ち出しているものの、今日はまだ着ていない。
そこまでする必要のない戦いだと思っているのと、ムーナはわからないが、私の場合、下手に機械兵の前をあの戦闘服を着て歩くと、機械兵側の不具合で撃たれてしまうんじゃないかって思ったからというのもある。
さすがに、予備の戦闘服では、デパーチャーや機械兵の前では戦っていないから大丈夫なはず。
とはいえ、バッジさえちゃんと点けていれば大丈夫なのはわかっているけど、ふとした瞬間に忘れたりしそうだから、ちょっと怖いところでもある。
「そうか。それならいい。あと、私の秘書だというバッジはつけているな?」
「もちろん。こっちに来るとき、機械兵に撃たれるのだけは勘弁と思っていたからr、わざわざ付け替えたくらい」
それくらいは用心するか。私もそうするし、現にそうしているし。なんて思いながら、アイテム袋から戦闘食を一粒だけ取り出し、そのまま口の中に放り込む。
これだけで食事は完了だ。もちろん、戦闘食を口にしているのは今だけ。官邸や私邸に戻れば、メイドが温かい食事を作ってまってくれている。その時が来るまで我慢するだけだ。
……そもそも、食事に対しての要求が少ないっていうのはあるんだけど。
まぁ、そう思っているのは私だけかもしれないかもしれないが……。
「よし、私も準備オッケー。いつでも行けるよ」
「あぁ、わかった。それなら行こうか」
それだけ言うと、イバンの姿を探すために、簡易正義所から出て、少しだけ探す。……が、どこを見ても、イバンの姿が見当たらない。
どこに行ったのだろうか。
まぁ、気にしていても仕方ないか。近くにいる班員に声をかけて、何かあったら、緊急連絡をしてもらうか。
それだけ思うと、近くにいた班員に声をかける。
「作業中にすまない。イバンはどこに行ったかわかるか?」
「イバン班長ですと、簡易制御所に向かわれたと思いますが……管理をしやすくしたい。とおっしゃって」
「そうか。わかった。ありがとう」
それだけ返すと、もう一度、簡易制御所に向かう。
ムーナを少し振り回す形にはなってしまっているが、致し方ないだろう。そんなことを思いながら、もう一度簡易制御所に。
どうやら、入れ違いになっていたみたいで、イバンは、簡易制御盤の前でなにやら、メモを取っていた。
「そのメモをどうするつもりだ?」
「え、エルトゥーヤ様。こちらは、どこにどの機械兵が配置されているかを確認していただけです。順番を並び替えて、管理をしやすくしようかと」
たぶん、本音半分、嘘半分ってところか?そのメモウする必要はないはずで、整備兵が持っているタブレットかパソコン端末で操作と管理ができるはずだから。
「通話で本部に連絡を取って、本部にある端末で、もしくは、隊員の持っているタブレットで10台ずつ動かせると聞いたことがありますが?」
ムーナがそういうと、イバンは、ウグっと声を漏らした。
「敵兵のスパイか?」
「いえ、そのようなことは一切ありません。断じて」
妙に強調するところが怪しいんだよな。ただ、決定権に欠けているところもあるし、メモを取って場所を入れ替えようとする意味が分からない。それだけだ。
「なぁ、イバン。今から損傷した機械兵と傷のついていない機械兵を取り換えるのだろう?番号をそろえる必要はあるのか?そもそも、その若い番号を前衛にしようとしているのかはわからないが、そんなことを下ところで、どうせバラバラになるのに、そうする意味があるのか?」
私の純粋な問いかけに、終始無反応なイバン。
表情一つこぼさないその姿に、何かを隠しているのかと疑ってしまう。
とはいえ、ここで、変なことを見てしまった以上、何もなしで。と介抱するわけにはいかないよな。とりあえず、スズメバチを呼ぶか?それとも、別の兵士を連れてくるか。まぁ、近くにある軍事基地から誰かを連れてきて、連行するのが最速か。
「ムーナ、拘束しろ」




