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Snowdrop ~雪の華 あなたの死を望みます~  作者: 黒龍
夏の怪談段話

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Collabo 38 拘束

「ムーナ、拘束しろ」


 私が冷たくそう言うと、ムーナの動きは俊敏で、ささっとイバンの拘束に成功していた。


「相変わらず、素早い動きだな。ナターシャだと、これほど優しく拘束はできていないんだろうな。傷の一つや二つついていてもおかしくないと思うし

「何年か前、ナターシャ、兵士の腕をへし折ったり、斬り落としたりしていたもんね。それを考えると、私は優しいほうでしょ?」


 確かにそうだったな。なんて懐かしい戦闘の思い出を振り返りながら、微笑を浮かべる私。

 あの時のナターシャは、殺せるものはすべて殺す。と言わんばかりの勢いで、いろいろぶっ飛ばしていた。それを考えると、かなり成長したほうだと思うし、いまだに、それを思い出すと、ムーナの方が優しいな。と思ってしまう。

 さすがに私も、あれからは成長していろいろと気配りができるようになったけど。


「とりあえず、応援を呼ぼうか」

「そうだね。私が見ておくし、ナターシャに通話しちゃいなよ」

「あぁ、そうする。助かる」


 それだけ言った後、イバンの身柄は、少しの間、ムーナに任せることにして、早速ナターシャと連絡を取る。


『はいは~い』

「朝早くからすまん。っていうか、元気だな」

『貫徹やからね。で、どないしたん?なんか、ただ事とちゃう予感はしてるけど』

「まぁ、そうだな。整備兵の第1技術チームにイバンというやつがいるだろう?」

『……あぁ、おるね。第1技術チームの班長とちゃうかったっけ?』

「そうだ。スパイ嫌疑だ」

『はぁ!?』


 私がそう答えると、通話の奥のナターシャは絶叫し、私の鼓膜を引きちぎるのかと思った。

 まぁ、それほどの勢いがあったということにしておいてくれ。


「たまたまだ。今から戦地に向かおうと思って、イバンに声をかけてから行こうとしたんだが、探し回っているときに、たまたま手書きで、配置をメモしているところを見てしまってな。整備兵なら、タブレットで配置状況や、運用情報を見ることができるだろ?ほかの班員もタブレットを使って外で作業していたし」

『まぁ、せやな。おかしいと言えばおかしいわな。やけど、それだけで?』

「屋内だから、より怪しいんだ。別に機材自体は、整備兵たちのものだから、なにもおかしいところはないんだが、夜中の戦闘で損傷した機会を入れ替えるというのに、期待を番号順に並び替えさせる意味が分からなくてな。先頭から外して、憲兵に詳しく取り調べしてもらおうかなって思って」

『そういうことね。了解。ほんなら、一番近い町がアジトに近い街のヘルンやから、そこから派遣する形になるな。それか、ムーのアルカイックランでヘルンに運ぶこともできるんちゃう?』

「いや、離れたくないから、憲兵の到着を待つ。あと、それから、整備兵が足りなくなりそうだから、第2技術チームも派遣してもらっていいか?」

『整備兵の補充ね。了解。あと、夜中、かなりの戦闘やったみたいやね』

「あぁ、ただ、真っ暗すぎて、ほとんど見えていなかったが。とりあえず、憲兵と派遣と整備兵の追加派遣を頼む」

『はい、了解。それは任せて。そのかわり、カンジャルナの守備は撒か冴えたで』

「あぁ。もちろん。あとそれから、機械兵のデータを改ざんされると面倒だ。イバンの管理番号を調べて、資格停止させてくれ」

『ま~た変なことまで頭回るんやな。まぁ、了解。なる早でやるわ』

「あぁ、そうしてくれ」


 なんていうか、淡々と話が進んでいっていること自体に、少し恐怖を覚えるが、それほど、段取りよく進んでいるということなんだろう。と思うようにする。

 あとは、イバンを引き渡して、そこから最前線に赴いて、死体の一部を回収だな。そんなことを思いつつ、毛おペイを派遣してもらっている間、幽閉施設が欲しいな。なんて思ってしまう。

 まぁ、そんなことを言っても、すぐできるわけじゃないし、無理なのは承知の上なんだが……。


「で、ナターシャからはどうするって?」

「あぁ、ヘルンから憲兵を派遣してもらって、たぶん、ヘルンに連行かなって感じだな」

「それまでは、こっちで様子見、見張りって感じ?」

「まぁ、そう言う形になるだろうな。お前は、ヘルンからはどれくらいできた?」

「うーん、どうだろう。でも、アジトで一泊して、早朝に出て夕方だったから、それでも、かなりの時間がかかってるんじゃない?アジトからヘルンを経由しているわけだし、最短でも4時間くらいかかったかなぁ。アルカイックランは、疲れるだろうからって使ってなかったし。それなりの時間はかかると思う」


 まぁ、それくらいが妥当だろうな。

 いま、要請したとして、着くのは昼前。それくらいか。まぁ、仕方ないと言えば仕方ない亜もしれないが、とりあえず、このまま監視するのが一番か。

 機械兵に監視をさせたら、プログラムを改ざんされて、こっちが追い込まれることもあるだろうから。

 まぁ、ナターシャは、どれだけ早く資格停止の手配をしてくれるかによるけどな。なんて思いつつ、しばらくの間、ムーナと2人でイバンの監視を続ける。


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