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Snowdrop ~雪の華 あなたの死を望みます~  作者: 黒龍
夏の怪談段話

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201/207

Collabo 31 様々なアップグレード

「少しだけ作業させていただきます。防衛庁に映像を送る形でよろしいでしょうか?」

「あぁ、それで頼む。ここにも表示できたらなおさらいいが」

「そうですね。わかりました。こちらも映像を見られるように設定いたします」

「あぁ、それで頼む。少し面倒な作業になりそうだな」

「いえ、それほどでも。10分ほどあれば可能……とは言い切れませんね。どの機械兵から映像を接続させるかを選択しなければなりませんが、機械兵の個体番号とここに表示されている統括装置に並んだ番号が配置箇所と一致していないということがあるので、そこから選び始めないといけない。というのがありますので」


 あぁ、そういうことか。たしかに、向こうでは、設定できたものから、順に配備させていたから、それがバラバラになっているのか。


「イバン班長、さきほどの映像を抽出したものから接続をしてもよろしいのでは?映像を抽出した個体は、ほぼ中央に配備されていたものですので、戦闘地域の広い範囲が確認できるうえに、その個体に接続作業をするのであれば、私も個体番号を記憶していますので、すぐ可能かと」


 近くで聞いていたらしい整備兵が声を上げた。


「さようですか。それではそうしましょう。そのほうがすぐに防衛庁に映像を届けることも可能ですし。ここでもどのようなことが起きているか把握ができますし。誰か手の空いているものに声をかけて、防衛庁に、整備兵派遣してもらってください」


 イバンはそういうと、声をかけてきた整備兵とともに、映像をここに表示させる準備と防衛庁に映像を届ける準備をしていた。


 10分もしなかっただろうか。

 イバンともうひとりの整備兵が手際よく持ち込んでいたであろうモニター試験引きをして、映像が映るのかどうかをチェックしている。


「試験投影は成功ですね。あとは、防衛庁に配信できるかどうかですね」

「それなら、こちらから連絡を取ろう。その方がスムーズだろう」

「お願いいたします」


 イバンからお願いされ、私はまたナターシャに連絡をとる。


『はいは〜い』

「ナターシャ、何度もすまない。そっちに誰か来たか?」

『誰も来てへんよ。誰か来んの?』

「整備兵がひとり、そっちに配信の設定をしに行くらしい。もう向かってるから、そろそろ来るんじゃないか?」

『了解。ほんなら、ちょっとこのまま繋いでたままの方がよさそうやね。っと、ちょうど来はったわ。ちょっと待ってな』


 ナターシャはそれだけ言うと、タブレットから離れたみたいで、『そのまま庁官室へ連れてきてください。急遽の約束です』と微かに聞こえた。

 たぶん、受付嬢と話していたんだろうな。なんて思う。


『ごめん、ちょうど来たみたいやわ。ほんでうちはどないしたらええん?』


 ナターシャがそう問うと、イバンが横から声を出した。


「割り込み失礼いたします。第一整備チーム班長のイバンです。ただいま、帝都に残っている第一整備チームの兵がそちらに伺ったと思います。配線等の準備をいたしますので、モニターの設置箇所を指示いただければ」

『承知です。ご丁寧にどうも。ほんなら〜、モニターをここに置いて貰えます?そのほうがいろいろ都合がええわ』


 さすがに映像はこちらでは見えないから、ナターシャがどんな指示を送っているのかはわからないが、なんとも言えないところだけど、まぁ、いろいろと指示をしているんだろうな。なんて思っている。


「ナターシャ。うまく行ったらまた応答してくれ。それまでこのままにしておくから」

『了解。ただ、意外と早く終わりそうな気もするけど……。まぁええわ。終わったら声かけるな』


 ナターシャはそれだけ言うと、タブレットから少し離れたようで、大きな伸びをしている声が聞こえてきた。

 そして、作業開始からたぶん、10分も経っていないと思う。

 タブレットの奥から、『ナターシャ様、作業が終了しました』とかすかに聞こえてきた。


「相変わらず素早い作業だな」

「これくらいは朝飯前ですから。なんたって、第一整備チームですので」


 その自慢がどういう自慢なのかわからないけど、まぁ、それほど自信を持っているということか。なんて思いながら、ナターシャからの応答を待つ。

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