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Snowdrop ~雪の華 あなたの死を望みます~  作者: 黒龍
夏の怪談段話

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Collabo 30 正体が判明する

 整備兵が機械兵の点検をしている間、私は何もやることがないわけで、すべて緑色のランプがついている統括装置の前に座り、ナターシャからの連絡を待つ形になる。

 ただ、こんな形がとられているなかで、私だけが何もしていないと思われるのが少し癪なところはあるものの、やることが見つけられない。

 このまま時間を潰すのが無駄だと思うなかで、しばらく頭の中で、このあとの作戦を考えることに当てているものの、前日にこれだけ機械兵を配備したこともあるから、これで様子を見て、ちょっとした小競り合いを見てどうなるか。ってところか。

 そんなことを思いながら、タブレットに視線を向けると、ナターシャからの通話通知が届いていた。


「すまない。今気づいた」

『かまへんよ。とりあえず、情報庁に動画のデータ送って、拡大と高画質化してくれて、それも解析してくれて、ドルペントの兵で間違いないし、兵がまたがっている動物もレッドウルフで間違いないらしい』


 ドルペントの兵で間違いないのか。それはそれで厄介だな。


「それ以上はさすがにわからないよな。こっちの映像から解析するから」

『せやな。でも、こっちとしても、エルからの映像が頼りになるし、北斗七星でもだいたいの位置しかわからへんから、誰かが入ってきたことがわかっても、何してるまでかはこっちではわからんねんな。そっちでさ、どっかの機械兵と映像を生配信できひんの?整備兵に聞いてみてや』

「横から失礼いたします。盗み聞きをするつもりはなかったのですが、お話は聞かせていただいておりました。すぐにというわけにはいきませんが、こちらで設定をして、映像をお送りすることは可能です」


 スピーカーモードにしていたからか、近くで機械兵の動向を見守っていたイバンが私の横から話に入ってきた。


『ほんまですか?ってか、誰?』

「大変失礼いたしました。第一整備チーム班長のイバンと申します。この度の戦闘配備された機械兵の整備リーダーを務めさせていただいております」

『あぁ、そういうことね。防衛庁のナターシャ―言います。よろしく頼みます。ほんで、その設定してもらってええですか?こっちとしても、状況がわからんと、何も指示できひんし、増援を送るタイミングもわからんくなりそうなんで』

「承知いたしました。設定でき次第、すぐに映像を生配信いたします」


 ナターシャは「頼んます」とだけ言うと、私に話しかけてくる。


『ごめん、勝手に話し進めて。ほんで、どうする?このあま機械兵を草むらに隠して迎撃すんの?』

「あぁ、そのつもりだ。向こうに機械兵だとバレるほうが面倒だと思うから、厳しい交戦にならない限りは、このままで行く」

『了解。あくまでも「迎撃」というスタンスは崩さへんのね』

「あぁ、変に勘ぐられたくないし、変に周辺国から責められたくないからな。それに、1500体の機械兵が草むらや木の陰、木の上に忍ばせているから、まぁ、変なことはさせるつもりはない。あくまでも、こちらは『迎撃』のスタンスを取るだけだ」


 正直、それしかできないというのが、本音なところ。

 ここで、無理に侵攻して、変なところから襲撃される方が面倒だ。だから、忍ばせて迎撃するのが一番いい。

 もしかしたら、忍ばせずに堂々と迎撃態勢を取らせるのもいいかと思ったが、変に機械兵と気づかれるのが一番まずいと思ったところもあって、こういう形をとっている。


『まぁ、了解。エルの考えることが一番やとは言い切られへんけど、そのほうがええと思ってるってことやろ?それに、敵にこっちの手を明かしたくないって言うだけやと思うし』


 長年一緒にいることで、だいたいのことはわかってくれている。そんなところか。

 そんなことを思いながら、「また何かあれば連絡をくれ」とだけ言って、通話を切る。


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