Collabo 21 ララの不安ごと
床に横になってからどれだけの時間が経っただろうか。日も少し傾いてきて、そろそろ夕暮れも終わろうか。となるころ。
嬉しそうにコメをついばんでいたララが急に真剣な表情になり、しきりにあっちを見たり、こっちを見たりと、周りを警戒しだした。
「どうした、ララ?」
「ちゅ~ん」
私が近くにいて、何かあっても平気なところはあるんだろうけど、何か不安な様子をしているララ。かろうじて、首をかしげながらも周りをキョロキョロしているからわかること。
「そんなに不安なら見に行ってみるか?」
「ちゅん」
ララはそれだけ鳴くと、勢いよく飛び出していった。
正直、ララは何が不安なのかわからないから、私も一応視覚共有をして、追いかけるか。
それだけ思い、ララと視覚共有して、ララが見ている景色を確認する。
ララは、何かを確認するようにキョロキョロしながら、廃村の茂みをすごい勢いで飛んでいく。
何がそんなに気になることなんだろうか。というか、そんな感情があったんだな。なんて思いつつ、ララの視界が落ち着くのを待つ。
そんなララ。
10分くらい飛んだ後、山の中で何かを見つけたのか、ゆっくりと旋回を始め、少しずつ飛ぶ高さを低くしていく。
村に繋がる道か。ここに何があるって言うんだ?そんなことを思いながら、ララが目標物に近づくのを待つ。
そこに見えたのは、赤色の集合体。さらに高度が低くなってくると、その集合体は、ひとつひとつの個体が集まったものとわかり、さらに低いところを飛ぶと、それが機械兵の集団だということが分かった。
(ララ、ウォルンの機械兵で、そいつらは味方だ。昔はずっと敵対していたが、今では味方だ。害はない。むしろ、私から要請した。敵じゃないから安心したら戻ってこい)
視界が縦に揺れる。ララが「わかった」というときの合図だ。
そのあと、ララは旋回しながら、飛ぶ高さを高くしていき、ある程度の高さになると、まっすぐこちらに向けて戻ってくる。そんな感じがした。
とりあえず、機械兵がある程度まで近くまで来ていることはわかった。
ナターシャの読み通りで、日没までにはつけるんじゃないかなっていうある程度の読みは、まさにその通りだなって感じがした。
それに、ララで10分。周りを探しながらゆっくり飛んだ距離だ。機械兵の到着も30分とかからないだろう。
機械兵が着いたらあれだな。先に技術兵と作戦会議をしてから、一夜を明かし、翌朝、配置の設定をしてもらう。そのあとに実戦ってところになるかな。
まぁ、どれだけで決着がつくのか読めない以上、長期戦は覚悟している。速く終われば、それでいいだろうし、むしろ、そうしたい。
そして、ララは10分もしないうちに戻ってきた。
「おかえり。正体がわかってほっとしたか?」
「ちゅん」
よく考えれば、ララは、私たちが政府側の人間になってから、機械兵とは一度も退治していないし、周辺国との戦争のとき、政府側の……というか、私の偵察役として召喚したことはあれど、機械兵を前にしてララを出したことはなかったか。
それを考えれば、やっぱり、私たちは反政府勢力のスノードロップだったんだ。って思うよな。
まぁ、こうやって見てると、ララだけではなくて、政府のスパイをしていたレイチェルを除いたスノードロップが使える召喚鳥は、まだ政府の人間を何人も敵として認識しているんだろうな。
まぁ、それも、時間が解決するかな。なんて思いつつ、自分が残した米をついばんでいるララの様子を見守っていた。
「ララ、あともう少しでさっき見た赤色の見方が到着するから、それは全部食っちまえよ。そうじゃなかったら、食べられないまま戻ってもらうからな」
さすがにそういうと、ララは少し慌てた様子を見せ、少し急いで米をついばんでいた。




