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信仰の秋を売る
二つ年下の中学三年生の女の子と仲良くなった。
どうやら詐欺と叩きの指示役をして捕まったらしい。私よりよっぽど凶悪じゃん。
意外と信心深いみたいで、決まった時間にお祈りをしている。母親の影響らしい。
「神様って本当にいるの?」
「いるよ」
「えっ、じゃあなんで捕まってんの」
「これも神様からの試練だから」
その子は本当に信じているみたいだった。羨ましい、ってちょっと思った。同時に、私の人生をこんな風にした神様とやらを恨めしく思った。
「私も祈ったら少しは幸せになれるかな」
「そんなわけないじゃん。犯罪者なんだから」
「えっ、じゃあなんで祈ってんの」
「これも神様の決めたことだから」
そうかそうか、なるほどね。
それじゃあ神様なんて、最初からいなかったんだ。
私の信仰の寿命は短かった。




