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渦中の粟

 手を取るやや子はみな化物だった。

 一度目は泥のような不定形が落ち溶け消えた。

 二度目は四足の獣が自らの重みに耐えきれず骨が砕けて死んだ。

 三度目は人の形をしていたが、藻が生え種が芽吹き茎が伸びて樹木になった。

 子が欲しい。それだけなのに、それすらも天が我らを試しているとでも言うのか。

 私は誓いを改めることにした。

 趣向を変え、妻の下へ通うことにした。

 ぐるぐるとかき混ぜられた渦の中に粟を一つ落とした。

 輪廻に囚われた一匙の魂が渦の中心を渡って顕現する。

 そうして生まれたやや子は三度と劣らぬ化物で、その異形を私はぎゅっと抱きしめた。

 神に愛されることを拒まれたのならせめて、私が愛すと誓ったのだから。

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