表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/100

偶像

 気持ちが悪い。

 規則的な電子音が耳の奥にまでこびりついていた。

 目を開けると暗くて狭い部屋を視界が捉えていた。

 体には色々な管が付いていて、口元はマスクに覆われている。

 何も、なにも、思い出せない。

 次第に瞼が重たくなっていく。

 抗うことはできず、意識は再び暗がりへと落ちていった。

 次に目を覚ますと、世界は明るかった。

 息を呑む音が聞こえた。

 わずかに首を動かし目を向けると、口を開けて呆けた女性が立っていた。

 はっとしてその女性が部屋を出ると、他に数人を伴って戻ってきた。

 何事かを尋ねられたが、声が出ず返答に困った。

 その後も、たくさんの人がやってきた。

 その誰もを俺は知らなかった。

 その誰もが俺になる前の俺しか知らないのだ。

 全員、俺自身も、俺だったものを見ようとしていた。

 ただひたすらに、気持ちが悪かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ