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道なき道の道半ば
「次の方どうぞ」
俺は受け付けの鬼から案内用紙を渡された。
「あなたは歩き地獄です。地図に従って開始地点に向かってください」
指示の通りに次の地獄へと向かった。
歩き地獄は朝も昼も夜もなく、周囲は真っ暗で景色に乏しく、果てもない、一本道をひたすらに歩き続けるというものだった。
道中に死屍累々で、どれもこれもまさしく地獄の途上を呈している。
それらに脇目もふらずただただ歩いた。道の続くままに歩き続けていた。
「あ?」
気が付くと道が途絶えていた。
地獄が終わったのだろうか。
いいや、そんなはずはない。
では折り返しとでも言うのか。
振り返った先にも道はなかった。
あるのは足元の道だったものと俺独り。
どうすればいい?
迷いに迷って、一歩、暗闇に踏み出してみた。
歩ける。
その事実にどこか救われた気がした。
俺はまた歩きはじめた。




