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神託を告げるのは人間
外観にある教会のシンボルを布で隠す。
周辺の建物が崩壊し、人々は悲鳴と断末魔を上げ、血が飛び、硝煙と死の匂いが充満していた。
屋内にいても爆発音や銃声と聞こえてくるものは変わらない。
講堂には百人を超える信者が皆一様に手を組んで目を瞑り祈りを捧げていた。
信じる者は救われる。と誰しもが信じようとしているのだ。
バカな話だろう。
戦争が行われぬよう、人々が争い苦しまぬよう、神は秩序をもたらした。
その秩序を扱うのは人間であるというのに。
その秩序を争いに用いるのが人間であるいうのに。
神が齎していいものなど一つであろうに。
私は信者の一段上にある壇上へ上がり、祈るポーズをとった。
天井が、爆発した。




