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いまひとたびの⑤
顔が好みではなかったから、あまり乗り気になれなかった。
会うことになったのも、会話の流れから仕方がなかったからだった。
会ってみると写真よりはマシで、ただまあ、やはり好みではなかった。
会話は苦にならない。配慮も教養も気にならない程度にはある。ただまあ少し、世間知らず。
スマホを見ると二時間が経とうとしていた。ランチの時間帯にそれは少々非常識でもある。
声をかけて店を出た。
名残惜し気な表情には気付かないフリをした。
改札を通り「またね」といって別れた。
ホームに上り、今日のお礼と次のデートの打診をする。
すぐに返ってきたメッセージは概ね予想通りだった。
クリスマスを目前に控えた時期に、遊園地を彩るイルミネーションを見に行きたいという要望以外は。
溜め息を吐いて、電子チケットの手配を完了させた。




