表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/100

亡国の友

 前王たちの負の遺産はすぐにやってきた。

 骸晶に覆われた獣たちの群れは、村々を蹂躙し、王都にまでその牙を届かせる。

「王よ。民を連れて逃げて下さい」

「あなたも私が護る民の一人ですよ」

「私は民であるより、あなたを護る騎士でいたいのです」

 違う。民である前に、彼女は私の友なのだ。

 けれど私は王であり、彼女は騎士であった。

 獣たちはただの一匹たりとも、民を連れた私を追ってはこなかった。

 しばらくの後、王都には骸晶の獣がいなくなっていた。

 断罪の剣を持つとはそういうことだった。

 崩れ果てた王城に、骸晶に覆われた彼女はいた。

 彼女は私を見遣ると剣を抜いた。

 私も剣を抜き、彼女の心臓に刃を突き立てる。

「ありがとうございます」

 微笑む彼女は、ガラガラと音を立てて崩れていく。

 残ったモノは。一振りの剣と、断ち切ることのできぬ罪一つ。

 宿命の剣を持つとは、そういうことだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ