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スノードロップ
少女は病に伏した母に花を贈りました。
その花にはある曰くがありました。
その花を贈られた者は、雪の雫になって死を迎えるらしいのです。
まるで死を呼ぶ花として、病床に伏した者などに送る際には、暗に「早く死ね」と言っているようなものだったのです。
母親は悲しくなって、またなんと言う恩知らずかと激怒しました。
怒り狂った母親は命を縮めてしまい、そのまま亡くなってしまいました。
少女は母親の墓に同じ花を供えました。
その花にはある逸話が残っていました。
その花を死者の胸に挿すと、死を吸い取って枯れてしまうらしいのです。
少女は逸話の通り、母親の墓を掘って遺体に花を挿しました。
一度死ねば、病も死ぬだろうと少女は考えていたのです。
そのあとに生き返らせれば、また元の母親に戻ってくれると信じていたのです。
母親は、少女の願いも虚しく、雪の雫となって消えてしまいました。




