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路傍の石
校門を出てすぐのところに手ごろな石ころが落ちていた。
家まで蹴飛ばそうと心に決めた。
コン、と蹴って石垣にぶつかる。
側溝の穴に落ちそうになってはじかれた。
ほっと胸を撫でおろした。
木にぶつかり、道路に飛び出そうになり、でもまだ一人と一粒。
あともう一息。つい力がこもってしまった。
遠くに転がり、石ころたちがたくさんあるところへ混じってしまった。
もうどれがどれだか分かりゃしない。
探す気なんて起きなかった。見限られたのは僕の方だ。
石ころでさえ収まる場所を持っていたのだ。
独りなのは僕だけだったじゃないか。
僕は肩を落としてとぼとぼ帰った。




