25/100
椿
すでに腹は一文字に裂き終え、血と臓物が白装束を汚している。
最後に目にするものが、茣蓙の網目というのも、罪人には相応しいのかもしれない。
お天道様に閃く刃が、頭を垂れる首を焼いている。
私は刀を振り下ろした。
椿が落ちるように罪人の首が転がる。
傍らで見ていた女人が膝から崩れた。
落ちた首が私を見ているようだった。
血を拭った刀を鞘に納め、目を逸らした。
「よくやった」
「まだまだです」
首の皮一枚で繋ぎ止めるというのがどれほど難しいのか実感したところだ。
「初めてなら上出来だ。次も期待している」
涙で濡らした女人の目が私を見ていた。
”次”が、私にあるのだろうか。
私の目は影を落とした。




