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飲酒は黒歴史とのトレードオフ
人生、酒でやらかしたこと数知れず。
口に出すのも憚れる羞恥を経験してしかし、反省の色はなし。
「酔ってねぇよぉ」
といいつつ千鳥足で、生け垣の段差に腰かけた。
ぶるりと体を震わして、尿意を催した。
立ち上がってズボンを下ろし、バランスを崩して転んだ。
「ズボンを盗まれた!」
何かに足を掴まれた感覚があって、じたばたともがいた。
お巡りさんがやってきて、「大丈夫ですか!」と慌てた形相に釣られてしまう。
「ズボンを下ろされて盗まれたんだ!」
俺は必死に訴えた。お巡りさんたちは苦い顔を見合わせていた。
「ズボンならそこにあるじゃないですか」
指を差されてよくよく見ると、踝まで下りたズボンが足に絡まっていた。
「……こりゃ失敬」
俺はズボンを履いて、酔いも尿意も引っ込んでいた。




