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ハードルを越えても
ホームストレート直前でハードルを越えられずに転倒した。
ライバルたちが私のことを次々と抜き去って行く。
置いていかないで。なんて叫べない。
恥ずかしい。
起き上がって走り出す?
レーンの外に出て失格になる?
それともこのまま。
歓声と他校の応援がすっかり止んだトラックに、私を呼ぶ声が響いた。
何かをかき消すみたいに。
これじゃあいい笑いものだ。
ごめん。ありがとう。恥ずかしい。
ハードルを越える。よたよたと、無様に。
ビリでゴールした私の腰ゼッケンは、係員に引ったくられた。




