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魔王クエスト  作者: ぽち太郎
第2章
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五芒星は魔術の基本

俺の血で五芒星を描いた紙人形は、みるみる内に形を変えていった。


「うえぇぇぇっ!!?」


キースが驚いて叫ぶ。


餓鬼はポカンと口を開けている。


その間にも、紙人形は大きくなっていき、やがて俺と同じ大きさの人形になった。


「行け」


俺が命じると、人形は階段へと向かって進みだした。


「う、動いた!?」


キースの声は裏返っている。


まあ、驚くのも無理は無い。


これは、別の世界で陰陽師に教わった式神と言うもので、当然この世界には存在しないだろう。


予め術を施した紙人形に五芒星を描くことで、俺様の意のままに動く人形が作り出せる。


……面倒だから、キースに説明する気は無いが。


俺様の命に従い人形が階段へ踏み出す。


1段目に足を乗せた瞬間。


ゴウッ!!


一瞬にして人形が消し炭と化した。


…………何だ、今のは?


罠なのは間違い無いだろうが、何処から炎が出たのか分からなかった。


しかし、キースは違った様だ。


「今のは……。自動魔法?」


「何だ、それは?」


「設定した条件を満たすと自動で発動する呪文だ。めちゃめちゃ修得が難しいし、詠唱者は近くにいなくちゃいけなかったりで、使われる事は殆ど無いんだが……」


尚もキースは説明を続ける。


そう言えば、説明好きな奴だったな。


「メリットよりもデメリットの方が多いから、誰も修得しようともしない。その代わり、見破るのは殆ど不可能だ」


成る程な。


条件は階段を踏む事か。


「この場合、階段を踏むのが条件だろうけど……」


そこで、キースが何かに気づいたのか、震えた声で言った。


「お、俺。もしかして、あと一歩で死ぬとこだった……?」


……ああ。

そういや、そうか。


俺が止めなければ、炭になっていたのはキースだっただろう。


俺はキースを見てニヤッと笑った。


「感謝しろよ?」


「……します、しますよ! レオン様様っ!」


キースが半ば、やけくそ気味に言った。



さて……。


キースは、術者は近くにいると言ったな。


俺は階段の上に向かって声を掛けた。


「おい! 近くに居るんだろ? 出て来たらどうだ?」


…………。


返事はない。


ここで、立ち往生させるつもりか?


「どうするんだ? 呪文は解除されたとは限らないし……」


「出てこないなら、こっちから出向くまでだ」

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