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魔王クエスト  作者: ぽち太郎
第2章
25/40

ダンジョンでよく見るトラップ

少しして、矢は全部出きったのか、辺りが静かになった。


「し、死ぬかと思った……」


未だに頭を抱えて伏せているキースの脇を通って先に進んだ。


「レ、レオン! もう大丈夫なんだろうな!?」


親切にも俺が通って見せたと言うのに、伏せたまま聞いてくる。


「ん~……。早くしないと、次がセットされるかもな」


「マジで!?」


キースと餓鬼が慌てて付いてくる。


しかし、俺より先には進もうとしない。


「って言うか、何すんだよ!! 死ぬかと思ったぜ!?」


キースは俺の後ろに隠れる様な、情けない格好で文句を言ってきた。


「死ななくて良かったな」


「良かったなじゃねぇぇぇ!!!」


耳元で騒ぐので、耳が痛い。


「うるせえな。良いじゃねえか、生きてんだから。運が悪けりゃ、上からも降って来てたかも知れないんだぜ?」


「……レオンさん? 勿論、上からは来ないの解ってて蹴り出したんデスよね?」


俺の言葉に、キースがぎこちない笑みを浮かべて聞いてきた。

勿論の所がやたらと強調されている。


仕方なく、正直に答えてやった。


「いや、それは賭けだったな」


「………………鬼だ」


キースが絶望したように呟いた。


鬼じゃなくて、魔王なんだけどな……。


キースが静かになった所で先に進む。


しかし、数歩進んだ所で再び足を止めた。


…………。


だから、何で勇者の家にこんなもんがあるんだよ……。


「な、何だ? また何かあったのか?」


俺が立ち止まったのを見て、キースが聞いてくる。


「あ~……。キース。こっちに「嫌だ!」


言い終わる前に、キースは全力で拒否した。


チッ……。


「舌打ちしたって、嫌なもんは嫌だからな!」


キースは絶対に俺より前に出ない姿勢を貫く。


仕方ない。


俺はチラッと餓鬼を見る。


餓鬼はあからさまにビクッと震える。


「お…お兄ちゃん? まさか……次、僕?」


「他に丁度良い大きさの物が無いんだよな」


俺はそう言って、後ずさる餓鬼の首根っこを掴んで持ち上げる。


それを見て、キースが慌てた声を上げる。


「お、おい、レオン!?」


「キースが嫌だって言うから仕方ないよな……」


「ううぅ……」


俺が呟くと、餓鬼は怨みがましい目をキースに向けた。


「ええっ!? 俺が悪いの!?」


キースは放って置いて、俺は餓鬼を見た。


「まっ、ちゃんと持っててやるから大丈夫だろ。……また後で使うかも知れないしな」


後半は呟きだったが、キースには聞こえていたらしい。


呆れたように呟いた。


「使うって……」

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