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魔王クエスト  作者: ぽち太郎
第1章
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再び勇者が現れた!

街道を少し進むと、3人組の勇者御一行と出会った。


そいつ等は俺の事をじろじろと見つめると、何処かで聞いたようなセリフを言ってきた。


「何だお前? 勇者か? 証を見せろ」


「…………」


「違うのか? 金を払えば町まで……「潰れろ」


ぐえっ、と蛙が潰れた様な声と共に3人が地面に押し付けられた。


程よく潰してやると、俺はそいつ等に見向きもせずに先に進む。


しかし、数歩も行かないうちに横合いから声が掛けられた。

若い男の声だ。


「お、お前っ! 今、何をした!?」


今のを見ていたらしい。


端から見たら、突然3人組が倒れた様に見えただろう。


男の声には怯えが混じっている。


「ま、まさか……。魔王!?」


……正解だ。


ご褒美に重力をくれてやろう。


俺が手を翳すと、男は慌てて飛び退いた。


先程まで男が立っていた場所がへこむ。


「こ、これを……!」


男は腰にぶら下げていた筒を取り出し、先端を空に向けた。


何をするのか見ていると、筒の脇から出ている紐を思いっきり引いた。


パン!


軽い音と共に、赤い閃光騨が空で弾けた。


……何だあれは。


「こ、これで近くの勇者達が集まって来る。もう逃げられないぞ!」


男は勝ち誇った様に言った。

成る程、そういう仕組みか。


「潰れろ」


今度は避けられない様に、広範囲に呪文を唱えた。

男は呻き声を上げる間も無く気絶した。


さて、どうするか。


考えていると、馬の蹄の音が近づいて来た。

数は2つ。

丁度良い、馬を奪おう。


「おぉ~い!」


馬の姿が見えてくると、馬上から聞き覚えのある声がした。


…………。


「良かった、追い付いた。置いてく事無いだろ~」


馬に乗って現れたのは、町で置いてきた筈のキースだった。

栗毛の馬に乗り、後ろには黒毛の馬を連れている。


「今、信号弾が上がったみたいだけど、魔王が出たのか?」


「さあな」


「何だ、レオンは見てないのか?」


「ああ。見てはいないな」


嘘は言っていない。鏡が無いから自分の姿は見ていない。


「もう逃げた後か……。ちぇ~、金持ちになるチャンスだったのに」


目の前にいるぞ。

そう言おうかと思ったが、何となく言わなかった。


「まあ良いや、それより早くここを離れようぜ。直に勇者の団体が来るぞ」


キースはそう言うと、黒毛の馬を俺に渡してきた。

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