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魔王クエスト  作者: ぽち太郎
第1章
14/40

勇者が現れた!

「やばいな、今頃ギルドは満員だぞ」


キースが呟いたが、勿論俺はギルドに行くつもりは無い。


悩むキースを置いて歩き出した。


「もう場所を選んでる場合じゃないか……。って、おい! 何処に行くんだよ」


「馬車が出ないなら歩いて行くまでだ」


「いや、だから町から出られないって」


「門から出なければ良いだけの話だろう?」


「塀を越える気か!? そこまでしなくても、俺が勇者になるまで待ってくれれば……」


「めんどい」


「…………」


「別に付いてこいとは言っていない。お前はギルドに行けば良いだろう」


俺はそう言うと、町の端に向かって歩き出した。


これで厄介払いが出来た。


歩くのはダルいが、転移魔法は見たことも無い場所に転移は出来ない。

仕方ないだろう。


考え事をしながら歩いていると、気付けば塀の前まで来ていた。


塀の高さはザッと2mって所か。


「浮かせ」


呪文を唱えると、俺の身体にかかっていた重力が軽減された。


俺は地面を軽く蹴っただけで塀の上に飛び上がる。


軽々と塀を越えると、呪文を解除する。

太陽を見て方角を判断すると、王都に向かって歩き出した。


少し行けば街道が見えてきた。が、

そこには4人組の姿があった。


気にせず通り抜けようとすると、一人が声を掛けてきた。


「……お前、何処から出てきた?」


どうせ勇者だろう。

めんどいのでシカト。


「おい! 待てって言ってんだよ」


チッ……。

俺が振り返ると、勇者らしき男が同じ質問をした。


「何処から出てきた?」


「さあな」


「……お前、勇者か? だったら証を見せろ」


そう言って、男は腕の焼き印を見せてきた。

なるほど、あれが勇者の証か。


「そんなもんねぇよ」


「証無しで町の外にいる奴は問答無用で魔王扱いだぜ」


……魔王で間違っていないのだが、男達の言いたい事は違うようだ。


「それでは困るだろう。特別に俺達が目的地まで護衛してやるよ」


「勿論、特別料金でな」


男の言葉に、別の男が続けた。

残りの2人はニヤニヤと見つめている。


追い剥ぎの様なものか……。

確かにあれだけ急じゃあ町に入り損ねた奴も居るだろう。


「必要無い」


俺はそう言うと、先に進もうとした。

すると男が腰の剣を抜く。


「おいおい、俺達の話を聞いていたか? 断るなら魔王と見なして討伐するぜ」


「…………」


折角、俺が穏便に済ませてやろうと言うのに……。


俺が黙ったのを見て脅しが効いたと思ったのか、剣を見せながら男が近付いて来る。


俺は右手をを男に向かって翳して言った。


「寄るな」


ドンッ!


鈍い音と共に、男の身体が何かに弾かれたように真横に飛んだ。


「ぐあっ!」


「うわっ!!」


後ろにいた男の仲間にぶつかり一緒に吹っ飛ぶ。


「てめぇ! 何しやがった!」


巻き込まれなかった男が叫び、ようやく臨戦態勢を取る。


引力の逆、斥力でふっ飛ばしただけだ。

死なない程度に加減もしてある。


「《水よ、我に力を貸したまえ、礫と成りて我が敵を撃ち抜け》」


「《雷よ、我に力を貸したまえ、槍と成りて我が敵を貫け》」


男達が呪文を唱える。


だが、遅い。


男達の頭上に水の礫と雷の槍が現れた所で俺は言った。


「墜ちろ」


「「なっ!?」」


水の礫が重力に従い男達に降り注ぎ、さらに雷が落ちた。


「「ぎゃあああ!!」」


男達は仲良く感電し、気を失う。


「お、お前…… 何者だ」


まだ意識があったのか、最初に吹っ飛ばした男が言った。


「自分で考えな」


俺は男の頭を蹴飛ばしながら答えた。


男が気を失ったのを確認すると、何事も無かった様に街道を進んだ。

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