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魔王クエスト  作者: ぽち太郎
第1章
11/40

仲間になりたさそうにこちらを見ている→無視する

店を出た俺は、東門とやらに向かった。


この町は、町の中央に十字に大きな通りがあり、それぞれ東西南北に伸びている。

最初に入ったのは西門だろう。


東門に付く頃にはすっかり日が暮れていた。


乗り合い馬車の看板を見つけたが、次は明日の朝一になるそうだ。


俺様は近くの宿に泊まる事にする。

そこは1階が食堂になっていて、それなりに賑わっていた。


魔族である俺も基本的には人間と同じものを食べる。

俺は当店お勧めと書いてあるセットを注文した。


出て来たのは、熱々の野菜スープと焼き立てのパン、鶏肉の香草蒸しだった。

シンプルだが中々美味い。


食べながら店を観察する。

この場にいるのは殆ど商人の様だ。


ゴロツキ、もとい勇者は酒場にでも募っているのだろう。


聞こえて来るのは商人達の勇者に対する不満の声だけだ。


そういえば、キースと名乗った男はどうしたのだろうか。


あのいじけっぷりだ、もう諦めたのだろう。


食事を終えた俺は、2階の部屋に行き睡眠を取った。




翌朝。


俺は朝一の馬車に乗るべく、宿を出た。

馬車は既に停まっていて何人かが乗り込んでいる。


俺も御者に金を払い、馬車に乗り込んだ。


馬車は4頭引きで、十数人は乗れるだろう。


今乗っているのは、3人組の家族連れ、恰好からして勇者だろう2人組。

そして俺の6人だ。


他に乗る者はいないのか、御者が声をかけると馬車が動き出した。



「お~い! 待って、待って! 俺も乗せて!」


後ろから声が掛かり、動き出した馬車は止まった。


ちっ……。この声は。


「ふ~。間に合ったぁ。いや~皆さん、馬車止めてゴメンね」


ヘラヘラと笑いながら乗り込んで来たのは、昨日いじけていたキースだ。


「おっ、いたいた。昨日の扱いは酷くない? ……隣、失礼~」


キースは俺を見付けるなり隣に座ってきた。


……まさか、ここまで付いてくるとは。


キースが座ると同時に馬車は走り出した。


「昨日道具屋で王都への行き方聞いてたじゃん。で、俺も王都のギルドに行こうと思ってさ」


……こいつの前で行き先の話をした俺が馬鹿だったのか。


「まあほら、旅は道連れって良く言うじゃん。つ~訳で、王都までよろしく~」


そう言うと、キースは笑顔で右手を差し出してきた。


しかし、俺は目も合わせない。


「…………」


キースは手を差し出したまま固まっている。


俺が手を出すまでそうしている気だろうか。


「……あの~。一度もこちらを見ないのは何故でしょうか?」




「…………もしもし?」


俺は何も答えない。


キースに気付かれない様にちらりと見ると、差し出したままの手がプルプルしている。


「…………」


「…………」


「……もしかして、付いてきたこと怒ってる?」


「…………」


「ごめん! 勝手に付いてきたのは謝るから! せめてこっち見て!!」


「……五月蝿い」


「あっ! やっとこっち見てくれた!」


シカトしていてもうざったい奴だ。


町に着くまでずっと一緒なのか。


……降りるか?


いや、こいつの為に次の馬車を待つのもムカつく。


殺す、のは今はできない。


仕方ない、適当に相手をしてやるか。


……握手はしなかったが。


「ところで、まだ名前聞いて無かったんだけど、何て名前? 名前くらい分からないと王都までの道のり何かと不便じゃん」


こいつ、王都まで付いてくる気なのか……。


「……レオンだ」


「レオンか。レオンは何しに王都まで行くんだ?」


「お前には関係無い」


質問が多い。

俺は昨日と同じ返事をした。



やがて、馬車が小さな宿場町に到着した。


道中、殆どキースは喋り通していた。

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