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パンデミック 4日目 一難去ってまた一難

 光汰はペンライトを左右に動かすと、入口横の階段を照らす。

 階段の踊り場では、一人の若い女性が息を切らして座り込んでいた。


「おいおい、マジかよ」

「こ、怖い人?」

「いや、生存者……生きてる人間だ」


 光汰はすぐさま少女を抱え、女性が座る踊り場に向かう。


「おい、だいじょうぶか?どこが苦しい?」

「おとうとに…みずを…のませ…ないと」

「しっかりしろ!俺の目を見れるか?くそ!肌を触らせてもらうぞ」

「光汰お兄ちゃん」

「どうした?今度は口を開けて、そう…舌を見せろ」

「上からドクドクって聴こえる」

「こいつが言ってた弟だろうな。俺は上を見てくるから、ふうちゃんのこの人の傍にいてくれ」


 光汰は階段を駆け上がり二階へ上がり、踊り場に残った少女は女性の背中を擦り始める。


 光汰は屋上の駐車場、二階の男子トイレ、女子トイレを一つずつ確認して回り、最後に喫煙室の扉を開けると、隅で体を丸めガタガタと震える少年の姿があった。


「大丈夫、大丈夫だ。助けにきた。喉が渇いているのか?」

「うん。でも、お姉ちゃんはずっとお水のんでなくて」

「あぁ、それはさっき確認した。お姉ちゃんは凄く危なくてすぐに助けないといけない状態だから、今は俺の言う事を聞いてくれないか?」

「危ないって、お姉ちゃん死んじゃうの?」

「……とりあえず、ここから出るぞ」


 光汰は少年を片腕で抱き上げると、階段を踊り場まで駆け降りる。


「ふうちゃん。立って」

「はい。わっ!光汰お兄ちゃん!あのお姉さん置いていくの⁉」

「お姉さんは後で運ぶから大丈夫だ。それよりしっかり掴まっててくれ」


 少女と少年を抱きかかえ駐車場へ出ると、車のすぐ近くを歩いていたゾンビが存在に気づいたのか、三人に全速力で近づいてくる。


「光汰お兄ちゃん。多分怖い人来てる!」

「ああ、わかってる。しっかり掴まってろ」


 光汰は走ってくるゾンビの腹部を蹴り動き止め、すぐさま左脚を蹴ると、ゾンビが倒れるの足助けするかのように、上から下へ踵で頭を蹴ると、地面に打ち付けられたゾンビの後頭部から血が広がる。


「お兄さん…すごい」

「光汰お兄ちゃんは、怖い人を片付けるプロなんだよ」

「そんなプロになりたくないけど、お褒めの言葉ありがとう」


 少女と少年を車に乗せると、光汰は全速力で店の戻り荷物を入れた買い物かごを車へ詰め込むと、再び店に戻り、若い女性を抱きかかえて車に戻ると、少年の乗る後部座席に寝かせると…


「君の名前は?」

陽翔(はると)

陽翔(はると)くんか。今から車で移動するけど、その間にお姉さんにこれを少しずつ飲ませてあげてくれるかい?」

「うん、わかった」

「よし、良い子だ」


 光汰は陽翔にスポーツドリンクを手渡すと、後部座席の扉を閉めて、運転席に乗り込む。

 しかし、何か問題でもあるのか、光汰は腕を組んだままエンジンを掛けようとしない。


「光汰お兄ちゃん。お姉さん病院に連れて行ってあげないの?」

「病院なら目的の物が絶対にあるけど、怖い人が沢山いるだろうから、時間が掛かるんだ」

「これ飲ませてあげても、お姉ちゃん元気にならないの?」

「そこまでいくと点滴じゃないと間に合わん。ええっと、ゾンビに邪魔されずに器具と薬が入手できて、ゆっくり体を休ませられる場所は…」


 そんな安住の地なぞ、ゾンビが彷徨う状況でありは…


「あっ……俺の馬鹿が!ふうちゃん、車のエンジン掛けるから、また曲聴いててくれ」


 光汰はゾンビに襲われず治療できる場所に心当たりがあるのだろうか?

 四人の乗った車は桂浜公園のある方へと向かっていく。

四国の観光名所や地名が出てきますが、会社名,団体は架空のものです(汗)

筆者は一度だけ訪れたことがありますが、高知は自然豊かで良い所ですよねw

四国にはまだまだ魅力的な所があると思いますので、四国に旅行に行ったことがある方や、四国に住まわれている方は、ここのスポットがおススメだよと教えていただけると、作品にも活かせるので、助言頂けると幸いです。

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