ほうこく書
オニによる、本部の襲撃ジケンから数時間後、大空が返ってきた。
「ハナシは聞いたけど、ココにいたみんなは、災難だったね」
「ホントウだよ。あのオニ、君と毛利さんがいないときを狙って、やってきやがった。
でもまあ、バネちゃんの想定がアタッたから、ヒガイ・そんがいを、最小限に抑えるコトがデキたとおもう。
死傷者もゼロじゃナイが、減らすコトがデキたワケだから、カナリ、マシな方だったとおもう」
「サイアクのケースをふせげたワケだから、たしかに、良かったといえるか」
「そうそう、いわゆる、危機管理の発想っていうヤツだね」
「危機管理ねえ。ちなみにトクくん、ナニをやってんの?」
「いや、こんかいの襲撃ジケンのコトを、ほうこく書として、提出しておこうとおもって。
さすがに、コレだけのコトがあったワケだから、キロクとして、チャントのこしておくベキダロウし。毛利さんが帰ったときに、読んでもらおうかと。
いちおう、ソラくんにも読んでもらうよ。口頭でのほうこくダケでなく、チャント書面でものこして、ソレを読んでもらったほうがいいダロウし。
ソレに、キロクとして、チャントのこしておいたほうが、あとになってから、似たようなコトがおきたときに、参考例として、使えるとおもうから」
「ナルホドねえ、数ヵ月まえまで、サラリーマンとして、そしきのなかでシゴトをして、はたらいてたニンゲンはちがうね」
「いかんせん、何年もそしきのなかで、ハグルマのたちばでシゴトをして、はたらいてたもんだから、上司や同僚だとか、かんけい者へのほうこく・れんらく・そうだん、いわゆる、ホウレンソウっていうヤツが、カラダにたいして、染みついてるダケかもしれんけどね」
「ほうこく書がデキあがったら、いわれたとおり、オレも読ませてもらうよ」
こういうと、大空は歩いていった。
そして、大空が返ってきた、すこしあとに、本多と立花以外の若手のこうほ者たちが、異空間のなかにやってきた。かれらは皆、こわされたタテモノのようすを見て、おどろいていた。
ちなみに、かれらがナゼ、本部にくるのが遅れたのかといえば、ソレは、オニが侵入したあとに、オニをソトに逃さないために、異空間とげんじつの空間とを隔てるカベが、ぶ厚くなったからであった。
カベの厚みが増したために、その影響で、げんじつのセカイとの出入り口のドアも、開かなくなったのだ。
そして、若手のこうほ者たちは、皆が皆、岩羽のいるトコロに向かった。そのようすを、徳康は、とおくから見ていた。
(どうやらカノジョは、若手のこうほ者たちのボスのようだ。さっき、若手のこうほ者で、実力がツートップの本多と立花も、カノジョにたいしては、えらく下手にでてたようだし)
徳康は、ジケンのあらましを書いた、ほうこく書がデキあがったので、毛利が帰ってきたときに、ソレを提出した。
ほうこく書を読みおえて、毛利は徳康を、ヘヤに呼びだした。
「ほうこく書を読ませてもらったよ。こういうトコロは、そしきのなかで、ハグルマというカタチではたらいていたニンゲンは、ヤッパリ、チャントしている。
超常者っていうのは、俗セケンのなかで、フツウのシゴトをしたコトがすくない。そういうニンゲンがおおい。
だから、こういうトコロが、オロソカになりガチでね。キミのこういうトコロは、ワタシとしては、とてもアリガタイとおもう」
「アリガトウございます」
「ソレで、このほうこく書に書かれている点なんだが」
こういうと、毛利は机の上に、徳康が書いたほうこく書を置いた。このほうこく書のないようは、つぎのようなものであった。




