トリプルチェック
ジム員と徳康が、ヘヤをでていった後、毛利は、深くタメ息をついた。
「おどろいたな。大空くんの報告どおりだった」
「ですよね。ワタシもおどろきましたよ。じぶんだけでなく、毛利さんの前にいるのに、平然としてましたよね」
「ホントウにおどろきですよ」
岩羽もまた、ハナシに入ってきた。
「あの公園で、すぐトナリに大空さんがいて、超常のチカラをソトにだしていたのに、あのヒトは、平然としてました。
そして、祠のまえのトビラから、ワタシがいた異空間にきたときに、いちおう念のため、ワタシも超常のチカラを解放して、カラダのソトにだしていましたが、まったくナニも、影響をうけていませんでした」
「ソウソウ、じぶんだけでなく、君もチカラをだしてたよね。ソレなのに、あのヒトは、ナニゴトもなかったかのように、フツウに振るまってた。
超常のチカラを持ってない、フツウのニンゲンだったら、すぐ近くに、超常のチカラを開放して、ソトにだしてるニンゲンがいたら、すぐに気を失うハズなんだけど。
超常のチカラにたいする抗体だとか、免疫を、まったく持っていないワケだから」
「でもあのヒトは、ワタシと大空さんが、すぐトナリにいて、超常のチカラを開放していたのに、ナニゴトもナイかのようでした。
そして今、われわれ超常者のそしきのトップである、毛利さんが、超常のチカラを開放して、カラダのソトにだしていても、コレまた、ナニゴトもナイかのように、平然としてました。
コレであのヒトは、ダブルチェックならぬ、トリプルチェックというものを、なんなくクリアした。っていうコトになります」
「となると、ヤッパリ、毛利さんが提案したように、このそしきに、いれておくベキだとおもう。見たトコロ、悪人には見えなそうだし」
「ワタシも、大空さんの意見にたいして賛成ですね。毛利さんの提案のとおり、このそしきに、入ってもらうベキだとおもいます」
「ソウか、大空くんも、岩羽さんも、ワタシの提案にたいして、賛成してくれるというワケか。
となると、やはり彼には、このそしきにはいり、しょぞくしてもらう。という方向で、ハナシを進めておこう。
ナニセ、ココにいる、上位クラス3人の超常者のチカラというものを、すぐ近くでマトモにうけても、平然としてるようなニンゲンだ。
そしきにいれるコトは、われわれにとって、おおきなチカラになるかもしれん」
「ええ、カナリの戦力アップにつながりそうです。オレはソウおもいます」
「ワタシも、大空さんと、おなじかんがえです」
「ヘタをすると、あのヒトは、ワタシをすぐに越えて、君たちと、おなじレベルのつよさの超常者になるかもしれん」
と、毛利がつぶやいた。
「どうでしょうか。大空さんはともかく、ワタシはそのうち、越えられてしまうかもしれません。
未訓練の時点・だんかいで、アレだけのすごさを見せつけられたら、ソウおもってしまいます」
「いずれにせよ、カレには、なるべくハヤイ時点・だんかいで、超常のチカラのつかいかたをおぼえてもらう。そのために、訓練をうけてもらう。その方針で良いかな、ふたりとも」
毛利は、大空と岩羽にたいして、さいごのかくにんをした。
「異存ありません」
ふたりは答えた。




