雪冤 其の一
遅くなりました……すみません……
「信仰を……?」
呆然としたベルリアナの言葉に、怒りと魔力枯渇によって顔を蒼白にしたシエルリーファはそれでも怒りに薔薇色の目を燃やしながら頷いた。
「恐らく、根本的な手法は聖霊教会を襲った穢れた果ての時と同じです。魂を穢し、精神を破壊する邪法……しかしブライテッドと違うのは、汚されたのが魂ではなく本体聖霊様に捧げる信仰心ということです」
いわば、信仰の改ざん。それは聖霊信仰を掲げる聖霊教会の頂点である聖女にとって、己が矜持を踏み躙られたも同然の事態。
他者の心を歪め、その拠り所ともいえる存在を書き換え、思いのままに操る。それは間違いなく信仰に唾を吐き捨てるような蛮行であった。
信仰とは自由な心で捧げるものであり、決してそれは他者に強要されていいものでは無い。
シエルリーファは沸き上がる憤激に唇を血が滲むほどに噛みしめた。
「そんなことが可能だって言うの……?」
あり得ない。そう思わず呟いてしまったのはベルリアナが精神魔法の素養がずば抜けて高く、知識も高いが故。
それ故にベルリアナはその異常さを正しく理解できてしまった。
信仰とは、程度の差こそあれど個を形成する大きな軸の一つ。モンスターにとって聖霊とは生まれながら傍にある概念であり、当たり前の考えであり、絶対的な存在だからだ。
精神に深く根付いたそれを全く別のものにすり替えるだなんて、しかもそれをこんな大勢に施すなんて芸当、ベルリアナにだって出来やしない。
そもそも、暗示誘導程度の精神干渉ですら数本の魔力の糸で同時にあやとりするような精細な魔力操作を要するのだ。根底に根付いた認識を歪めるなんてこと、例えるならば暴走寸前の魔力炉を片手で抑え込みながらもう片方で髪の毛程の細さの魔力の糸を操り王城を編み出すのと同義。いくら魔力操作を得意とする魔導士でも、いや、あの魔導士団長にだって出来やしない。
それほどまでに社会生物の精神とは複雑であり煩雑であり強固なものなのだ。ここまでの大規模で深い干渉、長期間に渡って繰り返し精神に触れ続けていないと到底できようもない。
だというのに、この事態を引き起こしている連中はそんな常識を鼻で笑うかのようにいとも簡単に他者の精神に干渉している。
何かカラクリがあるとしか───
『なるほど。確かに原理で言えば既に根付いている信仰の先を挿げ替えて歪ませるだけであれば、一から信仰を植え付け芽生えさせることよりも簡単か。それが簡単にできるかどうかは別として、ねえ?』
そんなベルリアナの思考を割ったのは、この状況であっても朗らかさを感じさせる低い声。何故か僅かに問いかけるように語尾を上げた通信機越しの声にベルリアナがは、と息を呑むと同時、同じ通信を共有しているアジェルが『陛下……っ!』とガシャガシャ甲冑を鳴らすのが聞こえた。
『ご命令を遂行できず、申し訳ございません。この罰は如何様にも』
『やめようアジェル部隊長。君だけが悪いわけではない。精神干渉に耐性がある筈の騎士ですら昏倒させられる相手の絡め手の方が一枚も二枚も上手だった。それだけ……なんだけど、騎士団長がすっごい怒ってるから今度お説教だけさせてもらうよ』
お説教なんて優しい言葉を国王は口にするが、それがそのままの意味である訳が無い。
つまりアジェルの処罰は後日軍議に掛けるということだ。
当然だ。陛下直々の命である結界装置の保護を遂行できず、大勢の民を危険に晒したのだ。例え国王が言うような事情があったとしても、現場指揮者であり現地に居たアジェルは何らかの処罰は免れない。
部隊長の任を解かれるか、最悪の場合騎士位を剝奪される可能性すらある。
国民を守る騎士・魔導士が「頑張ったけどダメでした」では許されないのだ。武器の携帯という特権を持てるのは何故なのか。それは国民の税金で成り立っている国王直下の組織だからであり、そのような組織である以上、下された命は何が何でも遂行されるのが求められるのだ。
『承知しております』
それを十分に理解しているアジェルは言い訳することは無く粛々と頷く。そんな彼に国王はふ、と息を抜くように笑った。
『では、そろそろ向かわせた騎士団の別部隊もロシェ主要街に到着することだろう。合流次第急ぎロシェ主要街全域に騎士を配置し、モヴの襲来に備えよ。魔導士はそのまま主要街の領民達への対応を。現場指揮は引き続き君に任せるよ、アジェル部隊長?』
『……ッ!』
その言葉は、冷静に見せかけながらも己への落胆と怒りに落ちていた騎士を奮い立たせるには十分であった。期待を掛けるような言葉にアジェルは驚いたように息を呑み、僅かに感極まったように息を震わせる。
そしてガシャッ!と甲冑を鳴らし腹から出した声で威勢よく応じた。
『御意にッ!うおおおお行くぞパーシーッ!!この都市は拙者が守るでござるうううううっ!!』
『えっ!?いやぼくは魔導士団の方に合流しうわ待ってくださいやめて離してくだ、あっ待って担ぐのやめ、自分で走れまぎゃあああああああっ!?』
勇ましい雄たけびと戦場であってもやはりどこか不憫な羊の悲鳴にベルリアナが半目になり、シエルリーファが困惑したような顔をする。そしてそんな単純な騎士を言葉一つで焚きつけたと国王といえば『ははは、やる気十分で何よりだよ』と朗らかに笑っていた。
『では、話を民に植え付けられた信仰について戻そうか。聖女シエルリーファ、君の……』
「失礼する!」
会議を再開しようとしたその時、血相を変えた獅子領主が割り込んできた。顔中から血の気を引かせた彼は、今しがた憲兵から受け取った報告を領主執務室に響き渡る大声で読み上げた。
「大変だ!主要街に猛スピードで接近するモヴ反応あり、観測した魔力反応から推定個体規模は大型級!」
「っ!?」
「っ、こんな時に……っ!」
領主の齎した報に執務室中から悲鳴が上がる。魔力ポーションを煽りながらマギホでどこかに連絡を取っていたシエルリーファが驚愕に目を見開き、ベルリアナが舌を打った。
いや、こんな時だからだ。結界崩壊直後という計ったようなタイミングの襲撃が偶然である訳が無い。恐らくこれも敵の仕込みだろう。何としてでもこの街を滅茶苦茶にしたいと見える。
『領主、場所は』
何と周到なと敵の悪辣さにベルリアナが歯噛みする中、ベルリアナとシエルリーファの通信機越しに今の報告を聞いていた国王が重々しく続きを促した。
「都市庁舎より北東、オアシス地帯の向こうからだ!主要街到達はおよそ17分後である!これより憲兵隊は全隊そちらへ向かわせる。陛下、騎士団と魔導士団もそちらへ派遣……」
『いいや』
早すぎる襲撃にその場のモンスターが色めき立つ中、ベルリアナがスピーカーに切り替えたことで部屋中に響き渡った国王の声が領主の提案を却下する。そして驚くようなことを続けた。
『騎士団はこちらに向かっている大型以外のモヴからの襲撃に備え待機。魔導士団、モヴの対処には当たらず領民の対処を。憲兵隊は騎士団と連携して都市を守るように』
「陛下!?」
『領主、大丈夫だ。順番を間違えてはいけない』
よもや、国王はこの主要街を放棄するつもりなのか。そんなことは断じて許さないと領主が怒りの声を上げかけるが、しかしそれも静かな声によって遮られた。
そして冷静な声の矛先は、マギホ片手に目まぐるしく思考を巡らせていたシエルリーファに向けられた。
『聖女シエルリーファ、君の見解を聞かせてほしい。領民達に掛けられた信仰先のすり替えだが、これは君の安寧魔法で解呪ができるものかな?』
「……いいえ。安寧魔法とは祈りを通じて穢れや呪いを祓うもの。対して今回領民に掛けられたのは信仰対象の改ざんです。今でこそ強引に歪められたことで『信仰対象の言う通りにしなくては』という強迫観念に乗っ取られおかしくなっていますが、その根底は非常に清らかな信仰心。呪いではございません」
『そうか。ならば君らはこの事態をどう収める?』
「貴殿ら、こんな時に何を……っ」
巨大モヴが近づいてきているというのに、見ようによっては悠長な態度で問答を繰り返すふたりに領主が苛立ったように顔を真っ赤に染める。
しかしその国王の言葉を聞いて何かに気付いたシエルリーファは手に持つマギホの画面に視線を落とし目を見開いた後、僅かに顔を顰めマギホを握りしめながら低く唸った。
「……その信仰は誤っていると、真実を見せる」
『その通り。そして今見せる真実とは』
「信仰対象になっているあの方の言葉は正しくないということの証明。即ち」
この状況を打破できると確信を抱いているような、焦りの見えない国王。それに何故か少し怒ったような顔のシエルリーファは声だけは冷静に答え合わせをした。
「モンスターを守る、親善大使の姿を見せることです」
しん、と執務室中が静まり返る。
確かに、領民は敵が植え付けた『親善大使はモンスターを裏切っている』という強迫観念に囚われている。親善大使があの方とやらを楯突いたせいで結界が壊され、この街は危機に晒されているという全く筋の通っていない教えに支配されているのだ。
その教えは正しくないと証明するならば、確かに親善大使がモンスターを救うところを見せるのが一番手っ取り早い。この街を壊そうとしているのはあの方であり、親善大使はあの方からモンスターを守る救世主なのだと、その姿を領民の前に映し出せれば真実の証明ができる。
しかし、親善大使は───ベルリアナはギリリとこぶしを握った。
居場所は分かっている。だが、リライヴェッジが独自の手段で割り出した彼女の位置情報は、あの悪名高いアルマリオファミリーの本拠地を指し示していた。
本来ベルリアナたちは親善大使の捜索兼救出部隊としてロシェに派遣されており、この都市庁舎に乗り込む直前はアルマリオファミリーに突入する準備をしていたのだ。
だがタイミングをおなじくしてクマールと言う男によるロシェ都市庁舎の乗っ取りと全域放送が発生した為に急遽目的地を変えこちらに急行した。その為に、彼女の無事は確認できていない。
いや、あの怠け者ではあるがなんだかんだで有能な幼馴染が助けに行ったのだ。きっと彼女は無事であるとベルリアナは信じている。
信じてはいるが、しかし未だ救出成功の一報もないこの状況で、そんなこと……
『大丈夫だよ。この状況はひっくり返せる』
力を感じさせる声に、ベルリアナは柘榴石の瞳を瞬かせた。
何か、面白いものを見たような……状況にそぐわない楽し気な声は、そのまま『ねえ?』といつの間にか通信に参加していた者の名を呼んだ。
『指定したポイントには到着したかな?───ラウくん』
誰かが、息を呑んで。
通信機越しに空気が僅かに震える。
まさかと呼吸も忘れて耳をすませば、
『……その呼び出し方止めてくれません?満を持して登場感すっごくて出辛いんですけど』
───随分と久しぶりに感じる、苦笑混じりの女の声が鼓膜を震わせた。
「っ、ラウッ!!」
『お、おおう?ど、どうも、ラウです。無事です……えっ今の声誰?』
国王相手にも関わらず……いや、なんなら誘拐されたとは思えないほど悲壮感ゼロのすっとぼけた言葉に、思わずベルリアナは声を上げた。
無事だった。その言葉と緊張感の無い声に限界に近い体から力が抜けかけ、咄嗟にシエルリーファの腕に支えられる。
どうやら少し早くラウの無事を別ルートで知らされていたらしい彼女も、安堵を滲ませた顔でベルリアナに頷いた。
『ラウ!?無事だったでござるか!?』
『ラウうううッ!?お前、なんで、もうっ!もうう!!』
「親善大使!良かった、無事であったか……!良かった、本当に……」
『わ、わ、わ!?す、すみませんご心配をおかけして……』
関係者から矢継ぎ早に無事を喜ぶ言葉が飛んできて狼狽えているらしいラウは、通信機越しでも分かるほどどこまでもいつも通りで。
気丈にふるまってはいたもののやはりずっと心に心配が重石のように張り付いていたベルリアナは、詰まった喉のせいで無様に声が震えないように細く息を吐いた。
「……心配させるんじゃないわよ。バカ」
「本当です。……許しませんからね」
『……ごめんね、ベル。シエルリーファ様もすみませんでした』
へへ、と困ったような笑いにシエルリーファとベルリアナは顔を見合わせて微笑みあった。
しかし、いつまでも喜んでいる場合ではない。手を叩く音が皆の意識を引き戻し、瞬時に空気が切り替わった。
『さて、再会を喜び合うのは後にしようか。ラウくん、状況は把握しているね?』
『はい』
ピリッと張り詰めた雰囲気の中問いかけにラウが鋭く返事をすれば国王は『よろしい』と頷き、そしてこの状況を打破するための作戦を言い放った。
『聖女シエルリーファの言う通り、領民に掛けられた信仰の改ざんを解くには正しい真実を見せる必要がある。その正しい真実とは、体を張って巨大モヴから主要街を守る親善大使の姿だ』
「……っ!」
『既にラウくんには主要街北東のオアシス地帯に待機してもらっている。領主、国王命令だ。親善大使が大型モヴを討伐するところを主要街全域に放送せよ』
国王の打ち出した作戦。それは正しい親善大使の姿───巨大モヴという脅威を前に、一歩も引かずに領民を守るラウの姿を中継する。
モンスターが抱く敬虔な信仰心を逆手に取られた意趣返しというように、敵が差し向けてきた脅威を逆に利用する。
そんな作戦を立てた国王に、作戦を宣言した国王と内容を事前に知らされていたラウとシエルリーファ以外の皆が唖然とする。
誰も言葉を発しない中、ひとりだけ異を唱える者がいた。
「陛下!それは危険すぎるであろう!彼女ひとりで巨大モヴと戦うなんて……それに彼女は誘拐されたばかりであるぞ!その役目は彼女じゃなくとも……」
『領主。これは彼女にしかできないことだ。疾く放送の準備を』
領主の発言は純粋に誘拐被害者であり、風評被害の被害者であり、女性である親善大使を慮ったものであったが、冷徹な為政者である国王はそんなもの余計な感傷でしか無いと切捨て、諭すように命を下した。
冷静で、圧を伴うその声に獅子領主は体を強張らせる。
『心配はいらないよ。彼女は既にアルマリオファミリー内に発生した同種のモヴと戦闘し撃破している。きっと今接近中のモヴにも後れは取らないさ。だから、君は君のできることをするんだ。君は何を守るべきなのか、履き違えるんじゃない』
どこからかコソコソと『いや別に僕ひとりで倒した訳じゃ……っていうか心配してくれてる領主様にそんなこと言わないでよね。マジでこの国王腹g』と文句が聞こえたが、言い切る前にゴンッという痛そうな音と共に消えた。
僅かな間、静寂が落ちる。ぐ、と眉を顰め葛藤した領主だが、次の瞬間には覚悟を決めたように顔を上げた。
「……御意に!放送局へ向かい、すぐに臨時中継を!」
領主の大きな声を合図に、バタバタと都市庁舎のモンスター達が動き出す。
再び騒がしくなった執務室の中で、ベルリアナはしかし……と心の中で燻る疑問をしばしの逡巡の後口にした。
「陛下、これは一朝一夕で発現するものではありません。長い時間をかけて蓄積した干渉によるものだと思われます。それに対してたった一度、親善大使の姿を見せたところで……」
『そうだね、その懸念はもっともだ。だからもう一つ手は打っている。ねえ?聖女シエルリーファ』
その一手先どころかニ手先三手先を読んでいたかのような言葉に驚きに目を見開くベルリアナ。その隣で動き出したのはシエルリーファだった。
何故かじとっとした目でマギホの画面を見下ろしていた彼女だが、やがて諦めたようにため息をついては拗ねたような声で「そうですね」と呟き立ち上がった。
「いつまで黙って聞いているおつもりですか。もうよろしいでしょう。さっさと号令をかけてください」
険を含んだ声色はベルリアナに向けられたものではない。陛下と、そしてもうひとり、この通信をずっと聞いていたとあるモンスターに向けたものだった。
そのモンスターとは、
『───おお、怖い怖い。制止も聞かず飛び出していった姪を心配して気を揉んでいたというのに、反抗期か?』
またも、新たな声が通信機を通して発せられる。言葉とは裏腹に豪気で愉快そうな色を滲ませた覇気のある声は、ベルリアナも公式の場で何度も聞いたことがあるもの。
その声にシエルリーファは臆するどころか更に頰を膨らませた。
「反抗ではありません。解せないだけです。私がいくらお願いしてものらりくらりと躱してたくせに、陛下とは裏でコソコソと連絡を取り合って……もう教皇様なんて知りません』
『おいおい、まるで私が陛下と仲良く連絡を取っていたみたいに言うんじゃない。一方的にお主らの状況を聞かされていたのだ』
カルベンの大聖堂にいる筈のあの女傑の声が、何故。
その疑問に答える代わりにベルリアナの手を取ったシエルリーファは、感情の薄い顔に確かな労わりを浮かべて微笑んだ。
「ベルリアナ様。ここから先は我々聖霊教会にお任せください」
「シエル……?」
「精神干渉であればそれは魔導士の領分だろうと突っぱねられてしまってましたが、信仰が汚されたとなれば話は別です。ようやく動かせました」
その時、ベルリアナの耳に聞きなれない音が滑り込んできた。
それは例えば錫杖が鳴る音、法具が床を叩く音、そして聖職者達による聖歌。
この音が何を意味するのか。その答えは執務室の窓の外で示された。
ロシェ主要街に置かれた聖霊教会の聖堂がカッと眩い光を放つ。徐々に大きくなる多数の聖職者による聖歌が可視化された魔力光の帯となって空へと登っていく幻想的な光景を背に、凛と背を伸ばし羽を広げた聖女は宣言した。
「これは、カルベン大聖堂とロシェ聖堂の二拠点を繋いで行使する大規模光魔法。聖霊様への信仰心を呼びかける儀典魔法です。彼女の正しい姿を見た後であれば、この光はきっと民にも届く」
この緊急時に何度もシエルリーファがマギホを気にしていた理由。含みのある陛下の言葉。それはずっと、この展開に持っていくための布石だったのだとベルリアナはようやく気付いた。
清浄な光が天高く駆け上がってロシェの空を覆い、巨大な陣を編み出す。
百に及ぶ聖職者達による祈りによって急速に形作られる儀典魔法は、十数年に一度の大式典もかくやという規模のものになりつつあった。
「聖霊教会の……信仰の頂点の真髄を見せて差し上げましょう」
『ああ、聖霊様を嘲笑う不届者の鼻を明かしてやろう』
可憐な声による宣戦布告と、不敵な声による宣告は、民をいいように扱った敵を許さないという聖霊の代弁であり、前線に立つ親善大使へと向けたエール。
天を覆う光の陣から降り注ぐ光を、オアシスを背に立つ彼女は、静かに見上げて───




