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第十八話

アリネスが兵がヒビキの国に進軍しているころ、ヒビキの国は発展してきた。

飲食店が増え、お店に入ってく人が多い。


「いやはや、ここまでの盛り上がりになるとは……。」

「他国の料理だかね、珍しいのかも。」


アリネスから逃げてきた人たちも、馴染めているようだ。


「このまま平和だといいんだけど……。」


俺は何やら嫌な予感がしていた。

心に、モヤモヤを抱えながら城へと戻る。




「伝令! 伝令です!」


一人の兵士が、広間に大慌てで入って来る。


「何事か!?」

「この国に進軍している隊あり! 数はおよそ1000人!」


嫌な予感が当たった。

この国を攻めに来た国があるようだ。


「どこの国かわかるか!?」

「旗からして、アリネスかと!」


兵士の言葉に、俺達は顔をしかめる。

どうやら、モールスさんたちを追いかけてきてのだろう。


「我らのせいで、この国に迷惑が……。」


モールスさんは、青い顔をしている。

自分たちのせいだを感じているのだろう。


「出せる兵の数は?」

「こちらは、300人しか……。」


1000対300か……。

下手したら、こちらが負けることになる……。


「殿! ここは、迎え撃ちましょう!」

「でも……。」

「あなた、私たちは命を捨てる覚悟もできてます。」


瑠莉奈の言葉に、俺は驚いてしまう。

此処にいる者たちは、皆、俺についていくという。


「わかった、こっちも迎え撃つぞ!!」


こうして、俺達は戦場へと向かうのだった。



戦場へと向かうと、向こうから進軍してくる兵士たちの姿があった。


「やっぱし、多いな向こうは。」


風雅の言葉に、俺は頷く。

編成としては、弓兵を多く連れてきた感じだ。

一応柵も用意してるけど、少し不安だ。


「殿、一言お願いします。」

「一言?」

「皆、殿についていきます、命を捨てる覚悟も。」


俺は桜たちを見ると、皆頷いている。

俺も頷くと、息を吸い込む。


「いいか! 俺達には死にに来たんじゃない! 勝つために来たんだ!」


俺の言葉を、皆は静かに聞いている。


「俺達の国を守るため、そして、待ってくれている人たちのために、生きて帰るぞ!!」



「「「「「「「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」」」」」」」


「出陣!!」


その言葉に、皆は戦場へと走り出す。

俺もそのあとを追う。





一方、アリネス軍は――


「隊長、本当に進軍するんですか?」

「当たり前だ、ダメス様の言葉は絶対だ。」


一人の兵士が、隊長らしき男と話している。


「それに、平凡な国に我らが負けるとでも?」

「いえ、そんなことはないのですが……。」

「ふん、モールスの奴め、手を煩わせてくれる。」


どうやら、アリネス軍は余裕の構えらしい。

ヒビキの国に、負けることはないという。


「伝令! ヒビキ軍が進軍してきました!」

「数は?」

「およそ300です!」


隊長はふん、と、鼻息をならす。

300と聞いて、呆れているのだろう。


「おい、さっさと終わらせるぞ。」

「はっ。」


アリネス軍も、進軍を始める。

そのとき――



ズドォォン!!!


何かの音が響いたと同時に、前にいた前例の兵士達が、血を吹き出し倒れる。


「……は?」


隊長は何が起こったかわからず、呆然としていた。

鎧には、穴がいていた。


「何だこれは……。」


穴を見ていた時、上から何かが降りかかる。

矢だ、矢の雨が降り注いだのだ。

兵士たちは、断末魔を上げながら倒れていく。

1000いた兵士も、わずかな数になっていた。


「何だ……!? 何が起こっている……!?」


隊長が、困惑していると――



「「「「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」」


前からヒビキ軍が、進軍してきた。

たった300の数なのに、恐怖を感じる。


「て、撤退!! 撤退せよ!!」


恐ろしくなったのか、隊長は撤退を開始する。

残った兵士たちも、恐怖を感じ、撤退する。

アリネス軍は、初めての敗北をした。




「進軍止まれ!!」


俺の言葉に、兵士たちは進軍をやめる。

敵も撤退しているし、追い打ちをかけてもやられるだろう。


「何とか作戦、成功しましたね。」


冬樹の言葉に、俺は頷く。

俺達の作戦は、鉄砲隊を配置することだ。

弓兵とこっそり鉄砲隊を連れてきていたのだ。

最初に鉄砲で攻撃をし、残りは弓兵で敵を減らす。

これが、俺が出した答えだ。


「皆の者!! 勝どきを上げろ!!」



「「「「「えいえいおぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」


こうして、ヒビキの国は勝利を収めた。




「あなた、皆、お帰りなさい!!」


瑠莉奈と町の人たちは、俺達の帰りを待っていた。

家族は喜びあい、皆ホッとしていた。


「誠殿、この度は……。」

「モールスさんたちのせいじゃないよ。」


モールスさんたちは、申し訳なさそうな顔をしている。

おれはうーんと、何かを考え閃く。


「じゃあ、殿様命令、これからもヒビキの国の発展に、協力してほしい。」

「でも、それでは……。」

「大丈夫、また進軍されてもさ、迎え撃って勝つし!」


にしし、と笑う俺に、モールスさんは涙を流す。

ありがとうと……。




「何―!?」撤退してきただと!?」

「も、申し訳ございません!!」


撤退したアリネス軍は、国王ダメスに怒鳴られていた。


「ええい! この役立たず!! 貴様はクビだ!!」

「そ、そんな!?」

「黙れ! ここから出ていけ!!」」


隊長のクラスを解かれ、クビとなってしまった。

男も、ショックのあまり、田舎に帰って行ったという。


「くそ!! ヒビキめ!! 絶対に許さぬからな!!」


その叫びは、場内にいに響いただけだった。

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