表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/20

第十四話

俺達は、聖剣を求め城の地下通路を歩いていた。


「まさか、この城の地下に、聖剣が隠されていたとはな……。」

「伝説は聞いていたけど、本当にあるとはね。」


アルテイルも、伝説は聞いていたらしい。

ただ、本が読める人がいないから、確かめることができなかったようだ。


「本当に異世界なんだな此処は……。」


俺は今更ながら、自分の状況に感じた。

その呟きは、ブレイアルさんに聞かれた。


「誠殿は異世界から来られたのか?」

「えぇ、アリネスから召喚されて……。」


アリネスの言葉に、二人は顔をしかめる。

よっぽど、アリネスは他国から嫌われているらしい。

おれは、これまでのことを話した。


「何と、そんなことがあったとは……。」

「本当に、あそこは碌なことをしませんね。」


アルテイルの顔が笑っていない。

ブレイアルさんも、はぁ、とため息をついてる。


「そもそも、異世界から呼び出すのは禁止されているはずなんだがな。」

「それは、何でです?」


俺の質問に、ブレイアルさんは答える。

異世界召喚をすると、世界の均等が崩れてしまうからだとか。

異世界から呼び出すのは、女神や神の許可がいるらしい。


「アリネスって、本当に危ない国なんだな……。」

「殿は、運が良かったですね。」


桜の言葉に、俺はそうだなと、頷く。

そうしていると、広い場所へと出る。

その中央には、剣が刺さっている土台があった。


「あれが聖剣……?」

「すげぇオーラを感じるっす……。」


剣から放たれるオーラに、俺達は圧倒されていた。

近づくほど、その輝きは増している。


「……で、誰が抜く?」


俺の言葉に、誰もが黙ってしまう。

あの聖剣だ、何が起こるかはわからない。


「この本読めた、誠さんが行くのはどうでしょう?」

「俺?」

「そうだな、誠殿、やってみてくれ。」


二人の後押しに、俺は聖剣の前に立つ。

そして、柄に触れる。


「せーのっ!」


俺は力いっぱいに、聖剣を引っ張る。

結果は――


「はぁはぁ、無理です!」


俺は腕をバツにして答える。

どうやら、俺は選ばれしものじゃないらしい。


「アルテイル、やってみて。」

「僕がですか?」

「勇者だし、何かできるでしょ。」


俺の言葉に、アルテイルはうーん、と首を傾げる。

そして、意を決して聖剣の前に立つ。


「(聖剣よ、僕に力を……!)」


柄を掴み、聖剣を抜こうとする。

すると、聖剣は抜け、刃は光に包まれた。


「何と、アルテイルが聖剣を抜いた……!」

「やっぱり、聖剣は勇者じゃないとね。」


アルテイルは剣を持ち、呆然としていた。

しかし、攻略はここからだ。


「さて、とりあえず、戻りましょうか。」


俺の提案に、皆が頷く。

一旦、客間へと戻ることにした。




「聖剣が抜けたとはいえ、問題はまだありますな。」

「そうだな、まずはパーティ編成だな。」


ブレイアルさんは、何かを記した紙を出す。

そこには、これまでの戦闘経歴が書いてあった。


「ヴァンパイアと戦えたのが、アルテイルと聖女の『マーティア』だ。」

「二人だけですか?」

「そうだ、最高地点まで行けた二人だからな。」


アルテイルが、剣で切り裂き、マーティアという人が光魔法を扱うという。

この二人で、ヴァンパイアを追い詰めたという。


「しかし、聖剣で回復を封じれるのでしょうか?」

「うーん、それは違うと思うなぁ。」


俺の言葉に、皆の視線が集まる。


「回復とは言っても、魔力で回復するんだと思うんだよね。」

「魔力で、ですか?」

「うん、どこかに何か秘密があると思うんだよね……。」


俺は再び本を開き、何かヒントがないか探す。

そこには、ヴァンパイアの秘密を書かれているページがあった。


「おっと、こいつは……。」


俺が何かに気づいたのか、アルテイルが声をかける。


「誠さん、何かありました?」

「見つけたよ、不死身のヴァンパイアの秘密をね!」


俺の言葉に、皆が驚いていた。

読めない本には、何が書かれているのかはわからない。

しかし、あのヴァンパイアの秘密が何なのか気になっていた。


「どんな秘密が!?」

「それは、言えないですね。」


ブレイアルさんは、何故? という顔をしている。

俺は、下手したら、モンスターが聞いているかもしれないことを指摘する。

そういうと、ブレイアルさんは納得していた。


「よし、ならば、マーティアを呼ぶとしよう!」


ブレイアルさんが、マーティアを呼ぼうとすると、客間の扉が開かれる。


「その言葉、お待ちしていました。」


客間に入ってきたのは、女性一人だ。

もしかして、この人が?


「初めまして、聖女を務めています、マーティアと申します。」

「ども、殿様の「誠さんですね?」え、あ、そうです。」

「そして、桜さんと流ノ介さんですね?」


マーティアの言葉に、俺達は驚いていた。

自己紹介もしていないのに、名前を呼ばれたのだから。


「あの、どうして、名前を?」

「実は、この子が教えてくれたのです。」


マーティアは手を差し出すと、一羽の小鳥が手に乗る。


「マーティア、盗み聞きしたの?」

「盗み聞きとは失礼な、たまたま、この子が聞いただけですよ。」


アルテイルが聞くと、マーティアは平然と答える。


「私が呼ばれたということは?」

「あぁ、この者たちとヴァンパイア討伐に出てほしいのだ。」

「承知しました、よろしくお願いいたします。」


準備は整った、俺達は、ヴァンパイアが待つ城へと向かうことにしたのだった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ