第1章 第6話 『魔法学校の入学試験』
100年以上の歴史を持つアシュリー魔法学校。
そのアシュリー魔法学校の入学試験は3つの項目がある。
1、魔法の技量試験。自分の属性魔法の技量を試験官が審査する。
2、対人戦闘魔法試験。対人戦闘になった際の立ち回りを審査する。
3、ダンジョン突破試験。校内にあるダンジョンの1階層をクリアする。
魔法の技量試験、対人戦闘魔法試験はほとんどの人が通過する。
ただ毎年、多くの受験者が落ちるのが…
「問題はダンジョンか…」
そう、それが最後の試験、ダンジョン突破試験。
アシュリー魔法学校の地下は全50階層からなるダンジョンが広がっており、生徒以外にも一般の冒険者も利用している。そして、このダンジョンの経営から発生した莫大な利益がこの学校を大きく支えているのだ。
「しかし、だからと言って校舎内に冒険者ギルドがあると聞いた時は驚いたな〜。もう学校と言うよりかは一つの施設だろ…」
リアムは少し呆れた様子で独り言を呟くのだった。
すると、開けた芝生の中庭にレインの声が響く。
「ではこれより、最初の試験である魔法の技量試験を開始する。受験者たちは自分が受講したい属性の教師の元へ移動し、各自試験を開始しろ」
その声を合図に大勢の受験者がバラバラに散っていく。
リアムには風と光の属性相性がある。
(うむ、どちらにするべきか…、一応二つともそれなりに出来るのだが…)
リアムは母の顔を思い出す。そして少し微笑み、歩き出した。
「よし決めた。俺が受けるのはーー光属性だ!」
その先に立っていたのは先程説明をしていたレインだった。
レインの周りには20人ほどの受験者がいる。
緊張でオロオロしている者、自信があるように見える者など、見える面々は様々だ。レインは受験者を確認すると話し出した。
「では、これから光属性の魔法技量試験を行う。移動の前に一応だがもう一度自己紹介をしておこう。私の名前はレイン・フィラメント。光属性の魔法教師だ。君たちにはこれから試験場へ行き、一人一人審査していくのでついてくるように」
みんながレインの後に続いて行く。リアムもそれについて行った。
光属性の魔法技量試験は攻撃魔法と治癒魔法の二つがあった。治癒魔法は光属性だけが扱える魔法であり、汎用性も高いがかなり難しい。リアムも苦労したものだ。
リアムは一つ目の試験を難なくクリアし、二つ目の試験に移った。
次の試験は対人魔法戦闘試験。対人といっても土魔法で生成されたゴーレムを遠距離から攻撃魔法で破壊するというものだった。リアムは「これは対人戦闘と言えるのか?」と疑問を持ちながらもクリアした。
そしてとうとう、その時が来た。
リアムたち受験者は地下のダンジョンに続く大広間に移動した。
そこは他の属性受験者や一般の冒険者がごった返している。
「これより最後の試験、ダンジョン突破試験を開始する。この試験は他属性の受験者も合同で行う。救助、共闘は許可するものとする。クリア条件は1階層を突破した先にある転送石に触れ、ここに帰還すること。なお、命の危険を感じた場合、その『帰還の首飾り』の魔道具を使用すること。命の保証はできないので注意しろ」
リアムは自分に支給された帰還の首飾りを確認する。
どうやら、この魔道具は魔力を流し込むと起動するらしい。
周りの受験者たちも緊張しているようだ。
「では、ダンジョン突破試験ーー開始!」
リアムたちは一斉にダンジョンへの階段を下るのだった。




