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剣才無き魔術師   作者: ZIKIRU
第2章 ダンジョン編
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第2章 第12話 『創造物』


ーー光闇の塔、光属性の教室


今日の授業が全て終わり、人けの無くなった教室にリアムはいた。

目の前に立っているのはこの教室の担任であるレイン・フィラメントだ。

レインは朱色の光が差し込む窓を見ながら話し出した。


「まずは先の変異オークの討伐、よくやった」

「いえ、あれはリットがいたからこそ成せた結果です」

「…そうか。確か彼はまだ昏睡状態だったな。私がもっと早く助けていれば…」

「いえいえそんな!ダンジョンで倒れていた俺たちがこうして無事にここにいるのはレイン先生のおかげですよ」

「私も教師として君たちを守る義務があるからね。さて、ここからが本題だ」

「本題…ですか?」

「ああ、君に、後にリットにも伝えることなんだが、君たち二人に知っておいてほしいことがあるのだよ」

「それは、一体?」

「私たち魔法学校が、いや、この帝国が存在を追っているある組織についてだ」

「組織…」


「では、話そうか。私たちが追っている組織、ーーーー『創造物(クレアトゥーラ)』について」



◆ー・ー・ー・ー・ー◆


創造物(クレアトゥーラ)』、その組織の誕生は約300年前の『堕神の乱』まで遡る。

堕神の乱とは約300年前に当時の神聖国の教皇、オニキス・ヘルメシアによって起こされた帝国と神聖国の衝突である。その乱は初代剣聖であるルイ・アルベールとリアナ・アルベールによって勝利を飾ったとされている。帝国民なら誰もが知っている剣聖の英雄譚の一つだ。だが、その乱には一般人は知らないもう一つの歴史があった。それが当時のオニキスに宿っていたとされている神の創造物の一つである『神器』だ。神器とは、約375年前、神がこの世界に降り立った際に使用したとされる憑代の一部である。その神器はオニキスの死後、より細かく分裂し、それぞれの役割を持って世界中に散らばった。そして、適合した人物に宿り、今日まで数多の人物に受け継がれてきた。創造物(クレアトゥーラ)はその神器の一部を受け継いだ者たちの組織である。


挿絵(By みてみん)


神脚:姓名不明ー3年前に存在を確認ー能力不明。

神手:姓名不明ー7年前に存在を確認ー能力不明。

神眼:姓名不明ー5年前と1年前に存在を確認ー能力不明。

神臓:姓名不明ー存在を確認できずー能力不明。

神脳:姓名不明ー神聖国にて既に存在を確認ー能力不明。


組織の目的は不明。近年の調査では、組織は一人一人が別々の目的を持っている可能性が高いという調査結果が出ている。さらに特徴として“純白のローブ”を着ている姿がよく目撃されている。だが、その存在は長年謎に包まれている。


◆ー・ー・ー・ー・ー◆



教室に数秒の沈黙が走る。

「今話した内容が私たちの追っている組織である創造物(クレアトゥーラ)の情報だ」

「……なるほど。ならばその組織は間違いなく今回の事件に関わっていると思います」

「ほう、なぜそう思う?」

「変異したオークと戦う前、純白のローブを着た人に会ったんですよ」

「何!? それは本当なのか?」


レインはリアムの肩を掴み、言い寄る。

リアムは突然肩を掴まれたことで少しよろめいた。


「は、はい。恐らく男だったかと…」

「なるほど、情報感謝する」


レインはそれだけを言うと急いで教室を出て行った。

リアムは少し呆気に取られたが、ゆっくり窓の外を見つめる。

窓から差し込む朱色だった光は徐々に黒く染まり始め、

遠くの連峰へと日が沈みかけていた。


今回は『創造物』の面々のシルエットを描いてみました。

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