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剣才無き魔術師   作者: ZIKIRU
第2章 ダンジョン編
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第2章 第2話 『初授業』


アシュリー魔法学校の校長室。

その部屋の壁には様々な資料や本などが壁一面にずらりと並んでいる。

だが、いずれも埃は一つも付いておらず、むしろ全てが新品に見えるほどだ。

この魔法学校の校長は滅多に顔を出さない。

そして、誰も校長の名を知らないのだ。ただ、一人を除いて…


「調査は終わりましたか?ーーレイン?」

「はい。やはりあの騒動は『奴ら』が関わっていると思います」


アシュリー魔法学校、光闇の塔所属、光属性の教師レイン・フィラメント。

この校長室に唯一出入りできる教師であり、彼女の名を知る者である。


「そう、でもなぜかしら…? 奴らが私たちに手を出してきたことなんてこれまであった?」

「いえ、初めてでしょう。まあ、奴らの目的は私たちには到底理解できませんから」

「それもそうね。でも、手を出したと言うことは何かしらの目的があったということよね?」

「はい、それは間違いないでしょう。引き続き調査を続けます」

「よろしくね。レイン」


レインは静かに校長室を後にしたのだった。




◇◇◇




試験から1週間が経ち、初授業の日がきた。

リアムはベッドから起き上がり、向かいでまだ寝ているリットを起こす。


「おい、リット!起きろ〜!今日は初授業だぞ〜!」

「……うぅぅぅ。まだ眠いよ〜」

「何言ってんだ、遅刻して単位落としても知らないぞ」

「げっ!そうだった。危ない危ない」


ここはアシュリー魔法学校に隣接している学生寮。

ほとんどの生徒たちはこの学生寮で暮らしている。

リットは着替えながら話し出す。


「しかし、寮で同室になる奴が誰かと思っていたらお前だったとはな」

「それな〜。俺もこの部屋にリットが入って来た時は驚いたよ」


二人はその時の光景を思い出していた。

だが、その間にも準備の手は着々に進んでいる。

準備を終えた二人は最後に黒色のローブを着る。

この各属性に合わせた刺繍が施されているローブが制服だ。


「じゃ、行きますか!」

「おう!」


二人は扉を開け、学校へ向かうのであった。




「じゃ、俺はこっちだから」

「ああ、頑張ってこいよ」


同じ学校といっても、リアムとリットの授業を受ける場所は違う。

リアムは光闇の塔、リットは火風の塔に所属しているのだ。

なので、塔同士の交流授業など以外では学校内で会うことはそうそう無い。

会えるとすれば昼食の食堂くらいだ。


リアムは廊下を歩き、光闇の塔へ向かっていた。

光闇の塔は光属性と闇属性の生徒が所属している塔である。

だが、同じ塔だからといってあまり関わることは無い。

授業も別々で、塔内ですれ違うくらいだ。


リアムは教室の扉の前に立った。そして一度深呼吸してから扉を開ける。

扉の先に見えたのは同じ金色の刺繍が施された黒いローブを着た生徒たちだった。

リアムは席に座る。するともう一方の扉からレインが出てきた。


「君たち、着席しろ。今からーー授業を始める」









挿絵(By みてみん)


今回はリアムとリットの挿絵を描いてみました。

また気が向いたら他のキャラクターも描いてみようと思います。

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