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あるべき所へ

「何をする気なんです?」


一日が呼びかけるがフリーチェは答えず、一日を横目にシステムの機械に走っていく。それを見た聖はまるで獲物を見つけた獣の様な形相でフリーチェに飛び掛かろうとするがヒリズ達が必死に取り押さえる。


「聖さんの開放を・・・」


光景を見て好機と言わんばかりに望は動こうとするが


「そうはさせませんよ!!束縛の順法」


命はそう叫ぶと一日から渡された指輪を輝かせ、そこから蜘蛛の糸の様な物を出して望達を拘束する。


「くっ、これは・・・」

「一日ちゃんがくれた物だよ!!あんた達は決してくれなかったね!!」


意図に絡め捕られてもがく望達に言い放つ命、その言葉は満たされなかった内心をぶつけている様にも積年の恨みを込めているとも取れる暗さと重さがあった。


機械に近付くフリーチェ、そしてそのまま勢いを出し


「ヘイト・バースト!!」


と言って自分の体に黒い靄を纏わせる。それを見た一日、何かに気付いた様子を見せ


「ま、まさか!?」


と言う。だがその言葉は届く事は無く、フリーチェは機械に突進してその表面を破り、内面へと突撃する。


「フリーチェ様!!そんな事をしたら・・・」


これまでにない動揺の声を上げる一日


「何!?フリーチェ様はどうするつもりなの?一日!!」


聖を抑えながらも必死で一日に問いかける神消。だが一日は返答せず動揺した顔を見せ続ける。


「どうしたの一日、何時もの君なら・・・」


神消がそう言いかけた時、システムの中のエネルギーが少しずつ黒く染まり、灰色になりつつある。


「あれは・・・どうなっているんです!?」


縛られ、苦しそうな声を上げながらも生花が問いかける。その対象はその場に居る全員であり、敵味方の識別なく混乱している状況を現していた。


「・・・僕は元々、この世界の住民の負の感情が固まって生まれた存在だ・・・なら、僕はあるべき所にあるべき姿に・・・なる」

「この声・・・フリーチェ様!?」


回帰が動揺して名を呼ぶとフリーチェの声は


「そうだよ・・・僕は・・・あるべき所に戻る。その為の後押しを・・・」

「あるべき所って・・・それに後押しって・・・」


状況を理解出来ず、困惑する回帰。そこに一日が


「フリーチェ様は元々この世界の住民の負の感情が固まって出来た存在、つまりあの機械のエネルギーとは対極の位置に存在しているとも言えます。そしてその両者が一か所に交わっている。つまり、今ならエネルギーが弱まり、あの機械を破壊できるという事です。言う事ですが・・・」


らしくもない歯切れの悪い回答をする一日、だがその理由はその場にいた全員が察していた。

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