認めて、応えてほしい。望むのはそれだけ
はぁ…………。
私は今日何度目かのため息を吐いた。
ため息をつくと幸せが逃げると聞いたことがあったが、ため息を吐かなくても私は不幸だ。
きっと元から幸せの含有量が人よりも少ないのだろう。
不幸中の幸いと言えばいいのか、雨でぬかるんでいるお陰で、落ちた衝撃はそれほどでもなかった。
だが………。
は、這いあがれない。
私が見上げる先にあるのは、一部分だけ開けた、私が落ちてきたバクの穴。
そこからは止めどなく雨が降り注いでいる。
高さにして、3メートルちょいか。
身長プラス安全靴の私の今の身長は170センチくらい。
実に倍くらいある。
剥き出しの地面を這いあがれば登れるんじゃない?なんて楽天的な思考で、土の壁に手を掛けた瞬間後悔した。
ズリッと手を掛けた土が滑り、私は地面目がけダイブした。
う……、なんかデ・ジャブを感じる。
今日の昼間もこんな経験をした。
ああ、私ってこんなのばっか。
地面に埋まっている方がお似合いってか?
目指せ、モグラガール!!!って、余計な御世話だ!
自分で弾き出した言葉に、全力で反論した。
ってか、空しい。
いくら現実に目を向けたくないといえ、こんなことしか考えられない自分がホントに嫌だ。
私はポツンとその場に座り込んだ。
周りは終着点も分からない、ひたすらの闇。
バクの穴も雨が動くのは分かっても、その全貌は分からない。
温かさも、明るさも、何もない空間。
まるで私の心の中みたい。
ずっと孤独で、ずっと冷たくて、ずっと涙の雨が降っている。
そうか、自分の心って自分で体験するとこんなにも切ないのか。
私は両足を抱えた。
少しでも温かさを感じたかった。
でも……どこからか吹く無情の風が私の体温を奪っていく。
ただでさえ、雨で濡れている。
いくら季節が初夏とはいえ、深夜帯は冷え込んでくる。
もう、泣きそうだった。
全てが嫌だった。
なんで、私はこんななんだろう。
頑張っても報われない。
誰も私を見てくれない。
それどころか、迷惑しか掛けてない。
それでもなんとか責務を果たそうとして、自分の心を見ない振りしてきたけど、これが限界なのかもしれない。
もう、無理だよ。
ずっと我慢していたのに………。
ぽろっと冷たい雫が頬を伝った。
一つ零れると、後から後から押さえていた感情が零れ出す。
堰を切ったように止まらない。
「ふぇぇぇん、だれか、たすけてよ………」
それは偽りない、素の私のSOSだった。




