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結果的には

 『アドレナリンピック』は7月上旬にロケが行われ、出演者は安在が代官、多田が水戸黄門、KAORIが町娘役などに扮し、血圧計と心拍数を測定する器具を装着して貰った。


 しかもロケ場所となったのが京都の時代劇撮影所。出演者、スタッフは新幹線で移動し、本格的なカツラ、衣装で企画を楽しんでいた。

 そりゃスタッフの報酬も一割カットになのは致し方がない。それでも赤字なのではないのか?

 

 しかし「その甲斐」あってかこの回の数字は、平均12%台。個人視聴率では3・9%と、大石さんの願い通りの数字を記録する事は出来た。


 8日後の会議では、

「ほら、やれば出来るじゃない! 自分達を信じてれば願いは叶うんだよ!!」

想像した通りの喜びよう。

 確かにスタッフが怠けたりやる気を失えば、出演者は乗ってくれなくなる。今回はその「やる気」に応じて貰ったのだ。それは解るのだけれど……。


 だが、

「今度からは現代劇にしようね」

 下平Pは複雑そうな顔。これが局P(放送局社員のプロデューサー)と制作プロダクションのプロデューサーの心境の違い、であろう。

「次はどんな企画で行こうか?」

 大石プロデューサーは、どんな難局でも常にポジティブシンキングなり……。常にネガティブシンキングになりがちな自分にはちと真似が出来ない。けど……。

 

 また数字が下がったら元も子もない。今日もディレクター、放送作家は勘考する。


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