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 我が〈レッドマウンテン〉と臼杵が所属する<vivitto>がアライアンスして放送作家を特集している、マンスリーWEBマガジンがあるのだが、何と臼杵智弥はグラビアで「美人放送作家」としてセミヌードを披露したのだ。

「ちょっと何これ!?」

 ナギジュンはパソコンの画面を観たまま目を丸くする。

 

 このマガジン、放送作家の仕事に密着し、人気のラジオ、テレビ番組の裏話を紹介する事でそこそこ好評を得ているのだが、去年から美人作家のグラビアを掲載したらもっと好評を得るのではと、<vivitto>の社長が企画し、発刊する度1人、グラビアを飾る事になった。記念すべき初のグラビアはお貴さんこと膳所貴子だったが、彼女はファッション。他の作家も水着まではあった。

 

 しかし臼杵は森の中に全裸で立ち、胸は右腕、あそこは左手で隠すというポーズ。仕舞にはシャワーを浴びながら半けつまで見せるという内容だ。

「放送作家もここまでやるようになったか……臼杵さんもよくOKしたな」

 唯々呆れてこれくらいしか感想の言葉は、ない。だがナギジュンは違った。


「あの子何処まで自分に自信があるの!? 社長!」

 彼女は興奮状態で陣内社長を呼ぶ。

「どうしたのナギジュン? また何かに触発された?」

 社長は察した表情で近付いて来る。

「智弥ちゃん脱いでますけど、これって智弥ちゃんの希望だったんですか?」

「まさか。<vivitto>が企画したんだよ」


「事務所から何か圧力でも掛けられたんですかねえ」

「圧力でここまでする!? 普通」

 ナギジュンはまだ興奮。

「圧力なんかなかったみたいよ。社長に言われて「はい、解りました」ってノリノリだったみたいだから」

「へえー……」

 肝が据わっているっていうのかナギジュンより一枚上手というのか、何と形容しようがあるものか……。


「社長! 私もグラビアに出たいです! そして脱ぎます!!」

 ナギジュンの決然とした口振りと表情に、

「そんなとこにライバル心燃やさなくても良くない?」

「そうだよ。臼杵さんは臼杵さん。ナギジュンはナギジュンなんだから」

 社長とオレは苦笑して宥めるばかりなり。


「まっ、ナギジュンも美人ではあるから、その内グラビアに出て貰う事になるとは思うけど」

「ほんとですか!」

 破顔……解り易いやっちゃ。

「智弥ちゃんより過激にやりますから!」

「だから脱がなくて良いって! ……」

 陣内社長とオレでユニゾンでツッコむも……。

「ああ、楽しみ!」

 柳に風。


「だって前に言ったでしょ、ユースケ君。私脱いでも凄いんだって」

「貴方達そんな会話してるの?」

 今度は社長が目を丸くする。

「オレから訊いたんじゃないですから」

「そう。とにかく、ヌードとかそんな過激な事しなくても良いから」

 陣内社長は念を押し、したり顔をして自分のデスクに戻って行く。ヌード以外に何かあるのかいな?

 だがそんな事より……。


「ナギジュン、企画プレゼンの収録、今週末だぞ。そっちの方はどうなんだ?」

「企画はもう考えたし、終わったよ」

「子細ありげににやついてるけど相当自信がおありのようで。別に見せろとは言わないけど」

「別に見せても良いけど」

「いいや。収録までの楽しみにしておくよ」

 先輩としてチェックした方が良いのであろうが、何故か見るのが憚られた。

 

 もう彼女に任せよう。そう思っている内に収録日の金曜日がやって来た。発案しておいて何だが、今更ながら憂いが生じて来るのは何故か……。


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