即応作戦群 1
感想ください。
誤字脱字、改善点などがあれば教えて下さい。
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H.W.一一八年 五月六日 二〇時〇〇分
ジリス帝国 工業団地
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深夜の工業団地を、一台の大衆車が静かに走っていた。
人気のない道を走る車に、運転しているのは帝国の上院議員、ザック・コネリー。
レンガ造りの倉庫の前。
ザックは、指定された場所に到着すると車のエンジンを切った。助手席に置いてあったブリーフケースを手に車から降りると、前後左右を確認し周囲に誰もいないことを確かめると倉庫へと向かう。
扉の前まで来ると静かに扉をノックする。
少しして鳴った開錠音に、扉が開いた。
「入れ」
扉を開いた男に、ザックの視線は男の手に吸い寄せられる。それは、男が銃を持っていたからだ。
真っ暗な倉庫に、中に入ると背後で扉が閉められる。
「閉めた」
電気をつけたまま扉を開けると外に光が漏れてしまう。
外に光が漏れないよう切られていた電気は、男が扉を閉めたことでつけられた。
倉庫内には、扉を開けた男の他にあと二人男が居た。手にしている銃に、男たちは全員が銃を所持していた。
警戒をする二人の男に、一人の男がこちらに歩いてくる。
ザックは、その男に歩み寄るとブリーフケースからファイルを取り出すとそれを渡す。
「これだ」
ファイルを受け取った男の名はルータ。
ルータは男の本名ではなくコードネーム。
倉庫内にいた男たちは全員が連邦のスパイであり、ザックが持って来ていたのは帝国の機密情報。
ルータは、このチームのリーダーであり、受け取ったファイルに中身の確認をする。
ガリス帝国は戦争が始まると程なくして三つの組織を設立した。
一つは特殊作戦群。一つは特別技術研究所。一つは特務機関。
設立された三つの組織は全てエリシアに関係していた。
特殊作戦群は、エリシアに赴き地球人の知識、技術を回収する為に設立された。
特別技術研究所は、特殊作戦群が回収してきたものを元に武器や兵器の研究開発をする為に設立された。
戦争に勝利するには地球人の知識、技術が不可欠であり、帝国が行っている事は当然連邦も行っている。
特務機関は、連邦の回収部隊や研究開発部がエリシアから何を持ち帰り、どういった武器や兵器を研究開発しているのかなどの情報収集の為に設立された。
ザックが渡したファイルは二つ。一つのファイルには特殊作戦群のとある中隊についての情報。もう一つのファイルには特別技術研究所のとある部門についての情報が記されていた。
ファイルに目を通すルータに、ザックはその情報を大変な思いをして入手してきた。
諜報を行っている特務機関は、防諜も行っている。
防諜とは、スパイ活動を防ぎ、自国の情報や秘密の漏洩を防ぐこと。
持ってきたファイルに記されているのは帝国の秘密の中の秘密、の中の秘密であり、もしも特務機関が気付けば特殊部隊を派遣し何としてでも漏洩を阻止してくるような情報。
ルータは、目を通し終えるとファイルを閉じる。
「おい」
そう一言言ったルータに、警戒をしていた男の一人がナイロンバックを持ってくる。
重たそうに運んでくる男に、それは、相当な重量を期待させるもの。
「約束の報酬だ。確認してくれ」
渡されたバックに、ザックが中を開くと、光を反射するそれにバックには一キロの金の延べ棒が数本入っていた。
「確かに」
成立した取引にお互いが立ち去ろうとする。
その時だ。
パツっと、ついていた照明が一斉に消えた。




