管理03
「霊化ノ魔法、霊化。」
私は霊化ノ魔法によって、肉体を変化させる。
これは時間制限があるけど、物理攻撃も魔法攻撃も当たらない無敵モードになれるから、潜入捜査には最適なんだよね。
「大丈夫か?唯、無理するなよ?」
悠希が、声を掛けてきた。
本当に心配性なんだから。
「うん、いってきま~す。」
一度だけ微笑んで、私は空へと浮かび上がる。
実際、無駄話している暇はないんだよぉ。
こうしている間にも、頭の中でカウントダウンが始まっている。
残り時間を教えてくれるんだけど、これはこれで焦るんだよね。
私は空中を何の苦労もなく飛び、厳重に警備されている自由の女神へと近付いた。
うん。この人達には、私が見えてないね。
稀に見える人がいるから警戒しないといけないけど、今のところ大丈夫そう。
私は周囲に目を配りながらも、自由の女神の足下に到着した。
あれ?この科学者達って、何処から出てくるの?
数が多ければ良い訳じゃないだろうけど、外で警備している科学兵達は、微妙に増えたり減ったりしている。
私は女神像の周囲を、グルリと廻ってみる事にした。
すると、人が出入りしている入り口が見つかる。
あ、そういえば、中に入れるんだっけ。
自由の女神に関する心眼情報では、王冠の中─つまりは女神像の内部を頭の上まで行けるらしい。
台座まではエレベーターがあって─あ、これは旧世界の文明の利器だね─、女神像の方は螺旋階段でのぼるんだって。勿論、歩いて。
300段以上の階段っていうから、途中でバテちゃいそうだけどね。
今の私は霊体化しているから、その辺りは全く問題ない訳。
勿論、ススゥ~と壁をすり抜けて、簡単に中へ入っちゃったよ。
ぅわ~、凄いねぇ。内側だから、女神像の反対の凸凹が良く分かる~。
っていうか、観光している場合じゃないよね。
思わず観察しちゃうところだったけど、今の私には任務がある。
頭の中の残り時間を意識しつつも、一通り調査をしようと試みた。
もう、それは高速で、自由の女神の中も外も飛び回ったよ。
壁をすり抜けられるから何の問題もなく、上から下まで調べる。
あ、もうそろそろ時間だ。1度帰らないと。
制限時間100秒の中で大急ぎで調査し、私は一旦悠希と雛の元へ戻る事にした。
長いようでやっぱり短い時間なだけに、本当に飛び回って見るので精一杯。
それでも、ちゃんと行ったかいはあったよ?
あれじゃ、外からいくら見てたって分からなかったもん。




