管理02
残念な出来事が起こった。
そう、目の前に大勢の─恐らく敵になる人達がいる。
私達三人は、あの後無事に自由の女神像を発見した。
けどその女神像に今、近付けずにいる。
何故ならば周囲を取り囲むように、黒い戦闘服らしき服装の長銃を肩に掛けた人達が30人程、ウロウロと歩き回ってたのだ。
「…マジかよ。」
苦々しく呟く悠希だけど、私も雛も、同じ事を考えているようだった。
互いに視線を合わせ、困った顔になっている。
私達は女神像が見える岩陰で、身を潜めて様子を見ているのだ。
「何でこうも、あの石像の周りを取り囲んでる訳?」
「だよねぇ。見た感じは記憶通り、手を上げた女性の像なのに。」
首を傾げた悠希に賛同するように、私は記憶との違いを探す。
「ねぇ、唯。あの女神像…淡くだけれど、光っていないかしら?」
雛の言葉にマジマジと女神像を見てみた。
あ…、本当だよ。何でだろ?
「夜でもないのに、ライトアップはしないよね?」
コテンと小首を傾げる。
今、時間的にお昼頃の筈。そもそも、エネルギーを使って光らせる意味はない。
「それなら…、女神像が勝手に光ってんのか?何で?どうしてだ?」
どうやら悠希の頭の中で、たくさんの疑問が炸裂している様子。
「今までの旧世界の遺物って、光ってなかったよね?」
「えぇ。そのように記憶しているわね。」
私の問いに、雛が答えてくれた。
つまりは何らかの原因があるという事。
「調べてみたいけど…、このままじゃ近付けない…。」
うぅ~っと唸ってみる私だけど、ここで見ているだけでは何も変わらない。
行動しなければ、何も変わらないんだもん。
「行ってみるっ。」
拳を固めて意気込んで告げると、驚いた顔の悠希と目があった。
「どうやって?」
至極全うな、悠希の問い。
「うん、幽霊になって。」
私は笑顔で答えた。
いやいや、本物じゃないからねっ?!
「あ…あぁ~…あったな、そんな技。」
かなり間があったけど、悠希が納得したように頷く。
さっきまで若干、顔がひきつってたじゃん。
「へへっ、偵察にはもってこいでしょ?」
胸を張って告げる私。
「…でもあれ、本当に大丈夫なのか?」
それでも悠希は、眉根を寄せて素直に頷いてくれない。
「大丈夫だって。ちょっと様子を見てくるだけだからささ。」
いつまでたっても良いと言ってくれなさそうだった。
過保護なのか心配性なのか、分からないんだけど。
でも、どっちにしてもこのままじゃダメだもん。




