光の連鎖01
無事(?)、自称バーニーを飛ばした後、私達は崩れた凱旋門を中心に、世界の欠片を探し始める。
けど、そこは100年という年月だ。
周辺は凱旋門を形成していた石が崩れ、ほぼ砂となったそれに埋もれている場所もある。
もう、砂漠で落としたお金を探している感じかな。
…正直、嫌になる。
「ないな~。本当にここにあるのか?」
悠希がボヤきながらも、辺りの手頃な大きめの石を持ち上げ、その下を探している。
それでも何となく、私に不平を言われている感じがして、思わず首を竦めてしまう。
「大丈夫よ、唯。私は貴女の直感を信じているもの。」
柔らかい笑顔を見せてくれる雛。
癒される~。
いやいや、それでも私だって自信がないもん。
心眼で色々な夢を見るけど、それが本当に現実に繋がっているのかなんて分からない。
「この際だからぁ…。」
不意に、悠希の呟きが聞こえてきた。
視線を向けると、彼は別の大きな石を浮かせ、下を探している。
どうやら、特別誰かに訴えている訳ではなさそうだ。
「前の欠片に聞いてみるってのはどうだ?…いや、でもなぁ…。」
ブツブツと続くその様子から、単に独り言を言っているのだと分かる。
けど、思わず私は雛に視線を向けた。
おぉ、目が合ったよ。
どうやら、考えた事は同じだったようだね。
私がマジックバックに手を添えると、雛が頷く。
「悠希。」
その背に声を掛け、視線を向けさせた。
独り言とは言え、彼の発案である。
「欠片?…どうするんだよ。」
悠希は私の手にしている物を見た後、不思議そうに首を傾げた。
さっき自分で言ってたのに、もう忘れちゃったのかな。
「言ってたじゃん。欠片に聞いてみたら、って。」
「へ?………あ、さっき俺、喋ってた?」
私の言葉と雛の視線から、漸く自分の発言が本だと気付いたようだ。
「えっ…、だけど…どうやるんだ?」
少しだけ言い淀んだ悠希は、戸惑いと共に告げる。
うん、至極全うな質問だね。
っていうか、そんなのは私も知らないんだけど。
「分からないけど、分かってよ。」
「は?」
強引な私の言い回しに、またしても間抜けな返答をする悠希だった。
珍しい。でもそうさせたのが自分だと思うと、何故か楽しい。
この世界と旧世界では、何から何まで違う。魔法も魔物も、あっちにはなかったのだ。
それでも私は今、ここで生きている。




