ナルシスト登場05
「ふふふふふふ…。」
気持ち悪い笑い方をする、自称バーニー。
「…何のつもりだよ。」
悠希は不快感丸出しに、低い声で問う。
何をするつもりかは分からないけど、大人しく私達を解放する気はない事だけは、何故か理解出来ちゃうんだよね。
「僕が、君達をこのまま逃すと思っているのかい?」
「…まぁ、俺等はオッサンに用がないからな。」
笑顔を浮かべたままの自称バーニーと、淡々と対応しつつも、さりげなく私達を背に隠す悠希だ。
「キミは、僕が何者なのかを分かっているだろう?」
「あぁ、会いたくはなかったんだけどな。」
腹の探り合いをする二人。
う~ん…、これってつまり?
ただのバカ変態ロリコンナルシストじゃなくて、実はその正体は…って感じなのかな。
「キミだろう?前に僕の仲間と遊んでくれたのは。」
そう言いながら、自称バーニーが後ろに立つマントの人物に視線で合図する。
「何の事だ?」
悠希が答えるが、その中身は問題ではなかったようだ。
バッと勢い良く自称バーニーによってマントが剥がされ、そこに現れたのは棒人間…のような人形。
うおっ?!
私はもう、これ以上驚けないってくらい目を見開く。
こ、これって…科学者?!
そしてこの棒人間って、ロボット?
前回、一度だけ存在を知ったそれを、また目にするとは思わなかった。
「…やっぱり科学者か。」
苦々しく告げた悠希から、大分前から気付いていたのだと感じる。
「ふふふふふふふふ…、どうだい?僕のこの女の子は、キミの想像を越えたかい?」
堪えきれないといった笑いを溢しながら、自称バーニーが優越感たっぷりに問い掛けた。
いやいや、女の子って…。
その棒人間に性別あるの?
「ふん、俺の想像?越えるも何も、そのままの貧相なロボットだな。」
悠希は私達を背にしたまま、自称バーニーに向かって腕組みをする。
彼にとって科学者の存在は、驚きに値しないようだ。
「ふふふふふふふふ…、そんな事を言っていられるのも今のうちだよ?見せてやれ、マドリン。」
不気味な笑いを響かせながら、自称バーニーは棒人間に命令する。
すると、細いと思っていたその電柱みたいな身体を前倒しに動いた途端、胴よりも太い弾倉が搭載された背中が顕になったのだ。
っていうか、ロボットに名前つけてんじゃん。
私はそっちの方が驚きだよっ。




